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脳卒中の後遺症記事一覧

脳卒中の後遺症のひとつとしてよく知られている麻痺ですが、この場合は「片麻痺(かたまひ)」と呼ばれ、全身ではなく体の片側だけに症状が出るのが特徴です。片方だけに症状が出る理由は、右脳と左脳の運動野が、それぞれ体の片側ずつを受け持っているためです。脳から脊髄へつながる神経は途中で交差しており、右脳は左半身、左脳は右半身の運動機能をコントロールしています。このため、脳が損傷を受けた部分とは反対側に麻痺が...

言語障害には「構音(こうおん)障害」と「失語症」の2種類あります。それぞれどのような症状があらわれるのかみていきましょう。筋肉の麻痺によって起こる構音障害構音障害は、話すときに使われる舌やくちびる、喉などの筋肉が麻痺することによって起こります。ことばや文字を理解することはできますが、発音が正しくできなくなったり、話す速度、声の大きさを調節できなくなります。言語中枢の損傷によって起こる失語症失語症と...

飲食物をうまく飲み込めなくなることを「嚥下(えんげ)障害」といいます。のどの奥は、気管(空気の通り道)と食道(飲食物の通り道)で分かれています。正常な人は、ものを飲み込む際に、反射によって喉頭蓋が気管の入口をふさぐようになっているので、飲食物は食道に入って胃に送られます。しかし、顎や喉などの筋肉をコントロールする神経が損なわれてしまうと、喉頭蓋の動きが悪くなって、気管を完全にふさぐことができなくな...

知的活動を受け持つ脳の領域が損傷を受けると、ものごとを理解する、判断するといった機能が低下し、行為や記憶に障害があらわれるようになります。これを「高次脳機能障害」といいます。失語症、失行、失認などがあります。失行とは、日常的な動作ができなくなったり、ものの扱い方がわからなくなったりすることです。失認とは、見聞きしたり、触れたりしたものを認識できなくなることです。どちらの場合も、感覚や運動機能に問題...

脳卒中の後遺症は、身体だけでなく、精神面にもあらわれることがあります。原因は脳の損傷のほか、病気になったショックで起こることもあります。もっともよくみられるのが、うつ症状です。なんとなく元気がないように見える、ものごとへの興味や意欲を失う、食欲不振、あまり動いていないのに疲れやすい、といったものです。脳卒中の発症後、少し経過してから起こることが多いので、「脳卒中後うつ」と呼ばれることもあります。ま...

脳卒中の後遺症として、排尿障害もよくみられます。排尿障害というと、腎臓が悪いのかなと思うかもしれませんが、脳の領域には排尿をコントロールする部分があり、そこが損傷を受けることで起こります。うまく排尿できない・・・膀胱の筋肉が麻痺し、たまった尿を押し出すことができない頻尿・・・膀胱に十分な量の尿をためることができず、ひんぱんに尿意を感じる失禁・・・尿意を我慢しきれず、失禁してしまう頻尿や失禁は、専用...

脳卒中に伴って認知症を発症する場合があります。一般的に認知症と呼ばれるものは「アルツハイマー型認知症」といいますが、脳卒中による認知症は「脳血管性認知症」と呼ばれ区別されています。認知症の主な症状である記憶障害は、単なるもの忘れとは違い、体験そのものを忘れてしまうのが特徴です。たとえば、夕食のメニューが思い出せないのはよくあるもの忘れですが、夕食を食べたこと自体まで忘れてしまうのは認知症の可能性が...

人間の体は、長期間動かさずにいると、各器官が徐々に衰えていきます。体を使わなかったために起こる心身の機能低下を「廃用症候群(生活不活発病)」といいます。また、寝たきりや行き過ぎた安静状態が長く続くことによって起こる筋肉や関節などが萎縮することを「廃用性萎縮(はいようせいいしゅく)」といいます。脳卒中が直接的な原因で起こる症状ではありませんが、病床で寝たきりの状態が多くなる脳卒中のような病気でよく見...

寝たきりの患者さんなど、長い時間同じ姿勢で寝ていると、ベッドと密着している部分の血行が悪くなって、組織に壊死が起こることがあります。これを「褥瘡(じょくそう)」または「床ずれ」といいます。床ずれが起きやすい場所は、後頭部、肩甲骨部、肘、腰、膝、かかと、くるぶしなどの、皮膚が薄く骨が出っ張った部分です。軽度のものは、皮膚が赤くなったり軽くただれて水ぶくれが起こる程度ですが、重症になると、皮膚が再生し...