冷え症はなぜ女性に多いのか?

冷え症が女性に多い理由

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冷え症は男性の病気であるというイメージはほとんどありません。とにかく女性の病気であると思われています。その理由は、冷えをためやすい女性の体のメカニズムと関係があります。

 

女性の体の構造が冷えをためやすい

 

冷えは血液の循環が悪くなることによって起こります。その冷えがいちばんよくみられる部分が、手足下腹部です。体の末端部分である手足は、血液が行き届きにくいため冷えやすくなるのです。ただ、筋肉をよく動かす部分でもあるので、血液の循環は促されます。

 

一方の下腹部については、運動できる機会が少ないため、一度冷えると血流が悪くなってしまいます。とくに女性の下腹部は、子宮や卵巣などがあるため、血液が停滞しやすい傾向があります。これが冷えをためこむ原因となっているのです。

 

女性の月経と冷えとの関係

 

女性の場合は、毎月くり返される月経も冷え症に関係しています。まずは月経の仕組みを知っておきましょう。

 

【月経の仕組み】

 

1.脳の視床下部からの指令を「性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)」というホルモンが下垂体に伝えます。
2.下垂体から分泌されたホルモンが、卵巣に女性ホルモンを出す指令を伝えます。
3.女性ホルモンにより、子宮内膜がだんだん厚くなって、受精卵が着床する準備をします。妊娠したときは、受精卵がうまく育つように環境が整われますが、妊娠しなかったときは、子宮内膜ははがれ落ち、血液といっしょに排出されます。

 

※月経はストレスや環境の変化、冷えによるホルモンバランスの乱れなどの影響を受けます。

 

月経のときは、女性の体は一時的に貧血状態となり、赤血球によって運ばれる酸素が少なくなるので、エネルギーがつくられにくく、冷えやすくなります。

 

冷えがたまった子宮は新陳代謝が鈍くなり、新鮮な血液が供給されずに古い血液がたまってしまいます。すると、冷え症の他にも女性に特有の病気(月経不順、月経痛、不妊症、子宮筋腫、子宮内膜症など)が引き起こされやすくなってしまいます。

 

月経による貧血は一時的なものですが、冷えをためやすい生活を送っていると常に貧血状態になり、冷えを悪化させることになります。

 


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