体がサビて老化・病気のもとに
人間の体は細胞の集まりからできています。細胞はたんぱく質、脂質などからできており、内部には遺伝子情報をもっているDNAがあります。
活性酸素が細胞のなかに入り込んで暴れ出すと、たんぱく質、脂質、DNAがサビついて性質が変わってしまいます。
これは、活性酸素がもつ強力な酸化作用のためです。鉄がサビてボロボロになっていくように、体もサビてしまい、機能低下が進み、老化や病気のもとになってしまいます。
ただし、酸化作用には良い面もあります。ウイルスや細菌などの病原菌が体内に侵入した際、白血球が活性酸素をつくって攻撃してくれるというものです。
酸化による細胞に起こる変化
- たんぱく質→性質が変わる
- 脂質→過酸化脂質になる
- DNA→遺伝子情報が乱れる
活性酸素による攻撃で細胞が傷つくと、細胞・組織が機能低下します。(本来の機能を果たせなくなり、性質が変化してサビを進めてしまう。)それが老化・病気へとつながります。
活性酸素の代表格
活性酸素は、さまざまな種類がありますが、代表的なものは以下の3つのタイプにわけられます。
過酸化水素(H2O2)
細胞内に入り込んで、危険なタイプに変化しやすい。
スーパーオキシド(O2−)
超酸化物とも呼ばれ、酸素がわずかに変化しただけのもの。
ヒドロキシラジカル(・OH)
スーパーオキシド、過酸化水素が変化して生じたもの。最も反応性が高く、最も酸化力が強い。たんぱく質や脂質などのあらゆる物質と反応する。