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子宮頸がんの手術を受けた女性が無事出産
妊娠中に子宮頸がんと診断されて、2010年6月に大阪大病院で、妊娠したまま子宮頚部の大部分を摘出する手術を受けた大阪の女性(28)が、11月25日午前に無事に女の子を出産したということがわかりました。
がんの進行を示すステージ(病期)は、Ua1期です。(子宮頸がんのステージのページを参照)
これは通常であれば、中絶をしてから手術を受けることになります。
この女性の場合、妊娠8週の検診でがんと診断されました。病巣は子宮頚部をやや越えて広がっており、子宮を全摘出する必要があるとされていました。
しかし、女性は妊娠の継続を強く希望し、妊娠15週に「広汎子宮頸部摘出」と呼ばれる手術を受けました。そして、妊娠37週の11月25日に帝王切開で出産し、母子ともに健康だということです。
今回行われた「広汎子宮頸部摘出」という手術は、子宮頚部と周辺部は切除するものの、子宮本体は温存するという新しい方法です。国内での実施例はありますが、妊婦の場合は、流産のリスクや母体への危険性が高いことから行われていませんでした。
なお、子宮頸がんのTb期・U期でよく行われている、子宮、卵管、卵巣、腟および子宮周囲の組織と、骨盤壁のリンパ節を広範囲で摘出する「広汎子宮全摘出術」とは異なります。
阪大病院によると、妊娠中の子宮頸がんの患者さんが出産したのは、世界で4例の報告があるということです。今回の出産は、日本では初めての例になります。
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