消耗期への対応
消耗期にある統合失調症の患者さんは、とにかく無気力で子供じみたふるまいをするようになります。
しかし、このときに「しっかりしろ!」と言いつけたり、イライラしてはいけません。心配しすぎて、かまいすぎるのもよくありません。この期間は患者さんがゆっくり休むべきであり、周囲の人はあせらずに待つことが肝心です。
疲れた神経を再び元気にさせるには、とても長い時間がかかります。消耗期から回復期を経て調子が整うまでに、およそ2年〜3年はかかるとされています。
患者さんのペースを尊重して、少しのふるまいはおおめに見てあげることが大切です。
患者さんの気持ち
消耗期の患者さんが、家族に望んでいることを紹介しましょう。全国精神障害者家族会連合会の調査結果です。
- もっと私の気持ちをわかってほしい
- 口やかましく指示しないでほしい
- 傷つけるような言動をしないでほしい
- 人間として、大人として認めてほしい
- 信頼してほしい
- 世間体を気にしないでほしい
- 私をそっとしておいてほしい
このような発言をしていませんか?
心配のあまり患者さんをかまいすぎたり、ついつい批判的な言葉を投げかけてはいないでしょうか?周囲の人の行動や言動が、かえって患者さんを傷つけてしまっている場合があります。
- こんなこともできないの?
- いつまでダラダラしているの?
- たまには手伝ったらどうなの?
- 大丈夫なの?本当にできるの?
- 心配で見ていられないよ
- もう本当に情けないわ・・・ など
無意識に患者さんを傷つけてしまっていることもあります。発する言葉には注意しておきましょう。
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