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放射線療法やその他の治療法
胃がんの放射線療法
胃がんの治療法では、手術が主に用いられている手段であり、放射線を使った治療法は定着していません。他のがんのように、放射線の影響を受けやすい場合は、正常な細胞にはあまりダメージを与えることなく、がんを死滅させることができます。
しかし、胃がんの場合は、放射線に対する感受性が低く、より多くの放射線を照射しないと、がん細胞に効き目がありません。胃の周囲には、肝臓や腎臓などの放射線に弱い臓器がたくさんあるので、照射し続けることはできないのです。そのため、がんの根治を目的とすることはできません。
ただし、緩和医療の1つとして、がんによる痛みなどの症状の緩和のためにおこなうことはあります。
【放射線療法の目的】
- がんの痛みを取り除く
がんが転移した場合の痛みや、神経のマヒ・しびれなどの緩和に効果があります。
- 止血する
がんから出血がみられる場合に、放射線を照射して止血することができます。
- 手術後の再発率を低下させる
手術後の再発を防ぐために、腹部に放射線照射をして、化学療法と併用すれば、治療効果を上げることが分かってきています。ただし、リンパ節郭清が不十分な場合に限ります。
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研究段階の治療法
温熱療法
がん細胞は、正常な細胞に比べて高温に弱いということが分かっています。これを利用して、体外から局所を温めたり、血液を温めて還流させ全身を高温にして、がんを弱らせる方法を「温熱療法」といいます。
温熱療法のみ用いるのではなく、化学療法や放射線療法などと併用することで、治療効果を高めることを期待していきます。
ただし、実施されている施設はごく少数で、行われる例も少なくなっています。
免疫療法
自分の体内に入ってきた異物を排除する免疫の働きを利用した治療法が「免疫療法」です。
がん細胞は、性質が大きく変わった細胞のため、免疫機能が働く可能性があるためです。
免疫療法は、他の治療法を試して効果がなかった場合などに用いられますが、保険適用がないことや、臨床試験で十分な結果を残しているわけではないため、やや問題があります。
放射線療法やその他の治療法関連エントリー
- 胃がんの抗がん剤を使った化学療法
- 手術以外の治療法として、まず考えられるのが抗がん剤を使った化学療法です。治療効果を期待できますが、反面、副作用もあらわれてくるので気をつけなければなりません。
- 再発予防の補助化学療法
- 再発を防ぐ目的で、手術とあわせて抗がん剤を使うことがあります。これを「補助化学療法」といい、臨床試験も行われています。
- 体と心の苦しみを取る緩和療法
- 患者さんの苦痛を和らげることを目的にして行われる治療が緩和療法です。心のケアなどのカウンセリングも大切な治療の1つです。
- 高額療養費制度の利用
- がん治療の際に問題となるのが高額な医療費です。多額の治療費については「高額療養費制度」が利用できます。