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がんが発生する仕組みと原因
がんが発生するしくみについて、簡単な流れを紹介していきましょう。
がん細胞ももともとは正常な細胞です。しかし、遺伝子のプログラムに突然変異が生じて、死滅しないで増殖をくり返すようになった異常な細胞が「がん」と呼ばれるものです。
がんには、体のいろいろなところに飛び火して、栄養分を吸収して増殖するという厄介な性質があります。これを「転移」といいます。
突然変異のきっかけは、正常な細胞の遺伝子が傷つけられることによるものです。傷ついた遺伝子は「がん抑制遺伝子」の働きで、異常を修復したり、そのまま死滅させたりしますが、このがん抑制遺伝子に異常が起こってしまうと、増殖を抑えることができない状態になってしまいます。
遺伝子が損傷される要因はさまざまなものが関係しています。
胃がんの発生プロセス
・胃粘膜の炎症・発がん物質の影響
↓
・イニシエーション(細胞の遺伝子が傷つくこと)が発生
↓
・変異細胞の発生
↓
・プロモーション(がん化の要因のこと)が加わり、がんを促進させる
↓
・細胞が異常増殖してがんとなる
胃がんのリスクを高める要因
胃がんのリスクを高める要因にはいろいろありますが、決定的な原因となるものはありません。複数のリスクが重なって胃がんは発生すると考えられています。
食生活
日常の食事の内容は、胃がんの発生にも大きく関係しています。塩分の摂りすぎは、胃粘膜を荒して、発がん物質の影響を受けやすくします。食品添加物のなかには、発がん性物質が含まれているものがあります。野菜や果物の不足も、がんの抑制力の働きが鈍る要因です。
喫煙
タバコの煙には、遺伝子を傷つけたり、がん化を促進させる発ガン物質が含まれています。胃がん以外にも、肺がんをはじめ、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、膵臓がん、肝臓がん、腎臓がん、膀胱がん、子宮頸がんなどのがんが関係しているとされています。
本人の持もつ要因
家族に胃がんにかかった経験がある人は、多少リスクが高いといわれています。また、年齢も影響してきます。ただし、本人の食生活や喫煙などの方が影響が大きいとされています。
ピロリ菌
ピロリ菌は、胃の粘膜に存在する細菌で、40歳以上の日本人の場合、7割ほどがピロリ菌感染者というデータもあります。ピロリ菌がアンモニアなどの毒素をだして、胃に炎症を生じさせます。そして慢性胃炎になると、やがては萎縮性胃炎となり、胃がんや胃潰瘍になる可能性があります。
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胃がんの原因はさまざま関連エントリー
- 早期・進行胃がんの症状
- 早期胃がんの症状には、胃の痛み、出血、胃潰瘍、胸やけ、不快感などがあらわれます。進行胃がんになると、動悸、めまい、息切れ、貧血症状などがみられます。
- 胃がんの検査方法とその費用
- さまざまな胃がんの検査方法を紹介していきます。目的によって実施される検査は異なり、治療方針を決めるためにも必要になります。各検査の費用についても紹介。
- ピロリ菌の感染が胃がん発症になる!?
- 胃がんの発生には、胃に感染するピロリ菌が大きな要因を占めていることがわかってきました。慢性胃炎を引き起こし、腸上皮化生をへて、がん化していきます。
- 胃の働き(機能)とは?
- 胃の果たしている役割を知っておくと治療を受ける際に役に立ちます。手術で胃を切除しても、生存には問題ありません。
- 早期胃がんと進行胃がん
- 胃がんは、がんの進行状況によって「早期胃がん」と「進行胃がん」に大きく分けられています。それぞれの違いや特徴などを紹介しています。
- 胃がんの転移とは
- 胃がんに起こりやすい転移には、リンパ節転移、肝転移、腹膜転移の3パターンがあります。それぞれの特徴を紹介していきます。
- 胃がんのステージ/病期・進行度
- 胃がんのステージは、がんの深さとリンパ節転移の状況の2つの視点から判断されます。適切な治療法を選択するための、1つの目安となります。
- 転移の問題があるスキルス胃がんとは
- スキルス胃がんは、若い女性に多い病気で、初期症状も目立たないため発見が遅れがちになります。転移の問題が解消されれば生存率は高まります。
- 胃がんと似ている病気
- 胃に起こる病気は胃がんだけではありません。なかには症状が似ている病気がたくさんあり、危険性も高いものがあるので要注意です。
- 胃がんの予防
- がんを予防するためには、食事の工夫や生活習慣の改善による「一次予防」と、健康診断やがん検診を受けることによる「二次予防」が重要となります。