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胃がんの検査方法
胃がんは発症から大きくなるまでに時間がかかるため、定期的に検査を受けていれば初期のうちに発見することができます。
なんらかの症状がある場合には、内視鏡検査からはじめることもありますが、基本的には、胃がんの検査は目的別に分けられています。集団検診などでは、エックス線検査で胃に異常がないかを調べることが多いです。
上部消化管エックス線検査
集団検診で胃に異常がある人を見つけ出すために実施されます。この検査では大まかに見るので、ごく小さながんである場合には見逃されるケースがあります。がんと判別できることもありますが、がん以外の病気と区別しにくいこともあります。
胃潰瘍やポリープ、胃炎などの場合も多いため、他の病気と区別するために精密検査が必要です。
血液検査
血液検査は血清ペプシノゲン分画比ともいい、胃の粘膜から分泌されているペプシノゲンという物質の分泌量の比(PGI/PGU)を調べることで、萎縮性胃炎にかかっているかどうかを知ることができます。
萎縮性胃炎とは、慢性的な胃炎が続いて胃の粘膜が萎縮した状態になっているもので、胃がんの発生のリスクを高めるとされています。
萎縮がすすむと、PGI/PGUの値は低下するようになります。少量の血液で検査ができるため、体に負担はかかりません。この検査で病状が疑われる場合には、内視鏡検査を受けることになります。
内視鏡検査
内視鏡検査はがんの診断には欠かせない検査です。1cmほどの管を飲み込んで、先端についているレンズで胃の内部を直接観察します。がんの広がりや深さ、病変の状態などを調べていきます。
また、内視鏡検査でがんとみられるような病変部が見つかった場合には、病理組織検査(生検)で組織を採取して、細胞を顕微鏡で観察します。細胞のかたちや並び方でがんかどうか分かります。ここで判明すれば、胃がんの確定診断となります。
口から内視鏡を入れるのはかなりの抵抗があると思われますが、近年では負担を軽くするために経鼻内視鏡を行える施設も増えてきています。ただし、治療を必要とする場合は経口内視鏡が適しています。
超音波内視鏡検査
必要に応じて超音波内視鏡検査を行うことがあります。先端部に超音波装置が付いている内視鏡を使用して、粘膜下の深層部、胃壁などを観察します。胃がんの浸潤やリンパ節の腫れなどを調べる際にも使われます。
CT検査
リンパ節転移の有無や広がりを調べる検査として、CT検査やMRI検査などもあります。コンピュータ処理により人体を輪切りにした画像で見ることができ、がんの広がりや他臓器への転移などを詳しく調べることができます。
また、病変を鮮明に描き出すために、造影剤を注射してCT撮影を行うこともあります。
検査費用の目安(10割)
- 内視鏡検査 ¥12,000
- 超音波内視鏡検査 ¥16,000
- 生検(内視鏡検査を含む) ¥32,000
- X線検査(二重造影法) ¥10,000
- 単純CT検査 ¥16,000
- 造影CT検査 ¥28,000
- 注腸検査 ¥16,000
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胃がんの検査方法とその費用関連エントリー
- 早期・進行胃がんの症状
- 早期胃がんの症状には、胃の痛み、出血、胃潰瘍、胸やけ、不快感などがあらわれます。進行胃がんになると、動悸、めまい、息切れ、貧血症状などがみられます。
- 胃がんの原因はさまざま
- 胃がんの多くは胃粘膜の炎症からはじまります。胃がんの原因は、食生活、喫煙、本人の要因、細菌などが影響しています。
- ピロリ菌の感染が胃がん発症になる!?
- 胃がんの発生には、胃に感染するピロリ菌が大きな要因を占めていることがわかってきました。慢性胃炎を引き起こし、腸上皮化生をへて、がん化していきます。
- 胃の働き(機能)とは?
- 胃の果たしている役割を知っておくと治療を受ける際に役に立ちます。手術で胃を切除しても、生存には問題ありません。
- 早期胃がんと進行胃がん
- 胃がんは、がんの進行状況によって「早期胃がん」と「進行胃がん」に大きく分けられています。それぞれの違いや特徴などを紹介しています。
- 胃がんの転移とは
- 胃がんに起こりやすい転移には、リンパ節転移、肝転移、腹膜転移の3パターンがあります。それぞれの特徴を紹介していきます。
- 胃がんのステージ/病期・進行度
- 胃がんのステージは、がんの深さとリンパ節転移の状況の2つの視点から判断されます。適切な治療法を選択するための、1つの目安となります。
- 転移の問題があるスキルス胃がんとは
- スキルス胃がんは、若い女性に多い病気で、初期症状も目立たないため発見が遅れがちになります。転移の問題が解消されれば生存率は高まります。
- 胃がんと似ている病気
- 胃に起こる病気は胃がんだけではありません。なかには症状が似ている病気がたくさんあり、危険性も高いものがあるので要注意です。
- 胃がんの予防
- がんを予防するためには、食事の工夫や生活習慣の改善による「一次予防」と、健康診断やがん検診を受けることによる「二次予防」が重要となります。