食道がん患者の食事の仕方と工夫

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食事の仕方と工夫

だれにとっても食生活は健康の基本となりますが、とくに食道がんの手術で食道を切除した人は、どうしても食が細くなり、栄養が不足してしまいがちになります。栄養が不足すると、体力が低下してしまい、それだけ回復も遅れることになります。

 

ただし、いきなり以前のような食事をすると、むせたり、のどにつまらせたりする原因になります。場合によっては、食事に対して恐怖心をもつようになり、その後ずっと影響してきます。

 

まずは、今までの食事の仕方を見直すことが大切です。食事の内容、量、食べる姿勢、食べる時間、味付けの工夫など、少しのコツを身につけることでずいぶん違ってきます。決して無理をしないで、安全に、楽しく食べることができるようになりましょう。

 

食事の際の5つのポイント

 

  • 食事の回数を増やして、1回の量を少なくする(食事の回数を増やすには、栄養のあるおやつで補うとよい)
  • 量は少量を心がけて、約3ヶ月ほどで元の量に戻す
  • あわてずにゆっくり噛む(1口で30回噛むのを目標に)
  • のどごしの悪いものやパサパサした食べ物は避けて、ツルッとしたものを食べる
  • 座って食事をして、食後1時間は横にならないようにする

 

食べ物を飲み込みやすくする工夫

 

料理の際は、よく煮てやわらかくすることがポイントです。のどごしを良くするために、水で溶いたかたくり粉を料理に混ぜる方法やとろろ芋などを混ぜる方法があります。ゼラチンや寒天でとじるのも、食べやすくなり効果的です。

 

のりやわかめなど、のどに張り付いたり、芋や豆などのパサパサしたものや固いものは避けるようにしましょう。

 

ケース別の栄養のとり方

 

体重減少が気になるとき

 

胃が小さくなると満腹になりやすく、一度に食べる食事の量が減ります。少食で栄養不足が気になる方は、少量でもカロリーが高い食事をすると効率的です。細かく切った具を入れてシチューにしたりすれば、食べやすく栄養も豊富です。

 

野菜や肉を具にしたまぜご飯なども、栄養が豊富であり、主食に変化がつくので、食欲増進につながります。

 

食道炎があるとき

 

食道炎があると、食べ物を飲み込むときに痛みが発生してきます。痛みをやわらげるためには、熱いものや冷たいものは避けて、やわらかく水分のある食べ物が適しています。刺激の強い酸味や甘味も注意しましょう。

 

味覚異常があるとき

 

塩分や甘味を強く感じたり、塩分を苦く感じたり、ときには金属の味を感じる人がいます。みそ汁は味を変に感じることが少ないとされています。味を感じない人は、酢の物や濃いめの味付けをするなどしてみましょう。

 

口内炎があるとき

 

刺激物は避けて、口当たりがよく、さっぱりしたものを食べるようにしましょう。ストローを使うと、口内炎に当たらないので飲みやすくなります。また、口内炎の表面をカバーして、痛みをやわらげる薬もあります。

 

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