さまざまな要因が関係している
統合失調症は、遺伝するような病気ではありません。まったく同じ遺伝子をもっている一卵性双生児でも、二人とも統合失調症にかかる割合は約49%といわれています。また、統合失調症の原因は、性格や育った環境などではっきりと決まるものでもありません。
統合失調症をはじめとするあらゆる病気は、「ストレスの大きさ」と「ストレスを受けとめる体の力」が関係しています。
きっかけとなるストレスの元となるものには、友人や上司との人間関係、体の悩みや将来への不安、引っ越しや転勤などの環境の変化があります。
同じ程度のストレスを受けても、ストレスに敏感すぎる人はより大きな影響を受けてしまいます。その結果、心のバランスが乱れたり、不眠などの症状が起こってくるのです。
ストレスに対しては、上手に対処できる方法を身につけることが大切です。対処の仕方を知っていれば、同じ出来事に直面したときでも、心や体への影響は少なくてすみます。
統合失調症は特殊な病気ではない
統合失調症は決して特殊な病気ではなく、誰もがかかる可能性のある病気です。
例えば、脳の血管が弱ければ、脳出血やくも膜下出血などの脳血管障害にかかりやすくなり、心臓の血管が弱ければ心臓の病気のリスクが高くなります。
このように、体のなかにある「もろさ」にストレスが複雑にからみ合うと、病気は起こりやすくなります。
統合失調症とストレスの関係関連エントリー
- 脳内物質のバランスの乱れ
- 最近の研究で、統合失調症には、脳内物質である「ドーパミン」「セロトニン」などのバランスが関係していることがわかっています。
- 周囲に過敏となり混乱する
- 統合失調症の患者さんの場合、周囲からの情報がどんどん流れ込んでしまい、強い不安を感じてしまいます。