病院選びのポイント
統合失調症は、できるだけ早く発見して治療を始めるほど、その分回復も早くなります。治療が遅れてしまうと、薬を飲んでもなかなか症状が改善されません。
しかし、急性期の患者さんは自分が病気であると自覚していることが少ないため、病院に行きたがらない場合も多くみられます。
さまざまな事情で、患者さんが病院に行きたがらない場合は、周囲の人が受診をすすめてあげなければなりません。まずは、周囲の人だけでも医師や保健所などに相談してみましょう。
Q.病院の何科に行けばいいの?
A.統合失調症は心の病気なので、精神科、神経科、精神神経科などへ相談してください。個人医院では「メンタルクリニック」などの名称を使っている場合があります。
ただし、神経内科、脳神経外科は対象となる病気が違うので注意しなければなりません。
Q.いきなり精神科に行くのは抵抗があるのですが・・・?
A.精神科に行きたくないという人はまだまだ多いようです。人目が気になったり、どこかでばれてしまうのではないかという不安が理由となっています。
どうしても行きにくい場合は、まずは地域の保健所に相談してみるとよいでしょう。ほかに精神保健福祉センターという施設もあります。
相談員や医師が訪問してくれ、患者さんと面談したり、受診を促してくれます。
Q.病院の先生の感じが悪かったのですが・・・
A.統合失調症の治療は長い期間に及ぶため、医師との相性や付き合いも重要になってきます。初めて行った病院の先生の感じが悪かったら、この先不安に思うのも当然と言えるでしょう。
しかし、転院をくり返していては治療に良い影響を与えません。相性は第一印象では分からないことも多く、接触が増えるたびに見方が変わってくる場合も十分にあります。周りの看護師などの助けも借りて、よりよいコミュニケーションを取っていけるよう工夫することも大切です。
Q.診察時に家族が同席するのが嫌なんですが・・・
A.患者さんのなかには、診察時に家族が同席するのを嫌がる人もいます。心の悩みを医師に打ち明ける際には、家族がいると話しづらいのでしょう。
そのような場合には、患者さんとは医師が話し、家族は別室でカウンセラーやソーシャルワーカーなどの医療スタッフと面談することもできるようになっています。
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