肝臓の病変部の切除

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肝臓の病変部の切除

肝臓がんの手術では、がん細胞だけでなく、その周辺の正常な細胞もまとめて切ることになります。がん細胞はすぐに増殖しやすいために、周りにまで小さながんが浸潤している可能性があるためです。治療後のがんの再発を少しでも防ぐためには、少しばかり切除範囲を広げなければならないのです。

 

ただし、必要以上に切除してしまうと、一時的に肝機能が低下し、かえって危険な状態に陥ってしまうこともあります。切除範囲は最小限にとどめて、肝障害を防ぐことがもとめられます。

 

痛みはある?

 

術中は、全身麻酔をしているので痛みを感じることはありません。ただし、術後には、出血などで痛みがあります。胃や腹部へ挿入したチューブを取るときにも痛みがあります。

 

切除後の肝臓はどうなる?

 

肝臓には、血液や胆汁などのさまざまな体液が流れ込んでいます。肝臓を切除した際には、切除面からの出血や体液の浸出などがみられます。放置しておくと、体内にたまって有害となるので、縫合時に医療用の管を使って体外に排出させます。

 

この肝臓の体液を調べることにより、その時点の健康状態や回復状況などが分かります。その後も経過観察をして、必要な場合には追加治療を施していきます。

 

良い点:悪い点は?

 

○良い点

 

・がんが大きい場合にも治療可能
・周りの細胞もまとめて切除するので、再発の可能性が低い
・摘出した肝臓を調べて、がんの詳細を確認できる

 

○悪い点

 

・体力の回復に時間がかかる
・一時的に肝機能に障害が発生
・肝機能に余裕がなければ治療できない

 

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