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喫煙は肺ガンの最大の原因
タバコは「百害あって一利なし」の言葉の通り、吸っていて体に良いということは1つもありません。しかし、体には悪いと思っていても、なかなか禁煙できない人がほとんどではないでしょうか。
自分は大丈夫と考えていても、喫煙は肺ガンの最大の原因となっています。日本では、喫煙が原因の肺がんは男性で68%、女性で18%とされており、喫煙者のリスクは非喫煙者に対して男性で4.5倍、女性で4.2倍です(厚生労働省多目的コホート研究)
そして、1日の喫煙本数が多い人ほど肺がんのリスクは高まります。喫煙指数という数値がありますが、これは自分が肺がんにかかるリスクをおおざっぱに計算するのに役立ちます。
喫煙指数=1日の喫煙本数×喫煙した年数
この喫煙指数が400以上の方は、特に肺がんの発症に注意する必要があります。例えば、1日20本、20年間タバコを吸っている人の喫煙指数は400になります。
また、タバコを吸うということは、その副流煙で周囲の人にまで悪影響を与えるということも知っておきましょう。
喫煙が原因で発症する肺がんは、肺の入り口付近の太い気管支に発生することが多いとされています。胸部X線検査だけでは発見できない場合もあるので、他の検査も併用することが有効です。
肺がんができるしくみ
がんは、もともとはだれの身体の中にもある正常な細胞ですが、遺伝子(DNA)に異変が生じて、それが蓄積されてくると、増殖を繰り返す異常な細胞が発生してきます。これががん細胞と呼ばれるものです。
正常な細胞では、細胞の増殖を促すがん遺伝子と、細胞の増殖を止めるがん抑制遺伝子がバランスよく働いて一定の秩序を保っています。しかし、タバコに含まれる発ガン物質(ニコチン、ベンゾピレン、ニトロソアミンなど)が原因で遺伝子に傷がつきます。(イニシエーション)
遺伝子に異常が生じると変異細胞となりますが、これらのすべてががんになるというわけではありません。体にはがん化を防ぐためのしくみが備わっており、簡単には病気にならないようになっています。
しかし、さらなる喫煙などによりがん化が促進されていきます。(プロモーション)
こうして、無秩序に増殖を繰り返すがん細胞となってかたまりを作ります。これが腫瘍となって、やがては大きな病になっていくのです。
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