エタノール注入療法

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エタノール注入療法とは?

エタノール注入療法もラジオ波焼灼(しょうしゃく)療法と同じく、がん細胞のみを治療する局所療法です。ラジオ波との違いは、治療範囲は広くなっていますが、効果はやや落ちています。がんを完全に壊死させるには何度か治療をくり返すことになります。

 

治療に使うエタノールは、水や不純物が混じっていない無水エタノールになります。エタノールには、ふれた細胞を凝固させるという性質があるため、がん細胞にも効くのです。

 

○治療の流れ

 

局所麻酔をする→超音波検査で病巣の位置を確認→治療針を刺す→細胞を凝固させる効果のあるエタノールを注入→治療針を抜く→がんがいくつかある場合は数日おいて再試行

 

エタノール注入療法に伴う痛みについてですが、術中・術後ともに痛みはあります。針を刺した部分が痛くなったり、エタノールが噴出した場合も、肝臓にやや強い痛みが出ることがあります。アルコールに弱い人の場合は、エタノールに酔うケースもあります。肝機能は一時的に低下しますが、1週間ほどで回復します。

 

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良い点と悪い点は?

エタノール注入療法の良い点と悪い点をまとめています。

○良い点

・正常な細胞への悪影響が少ない
・ラジオ波を使った治療法などと併用して効果を高められる
・肝機能への障害が少ない

○悪い点

・施術時には強く痛む場合がある
・大きながんは治療できない
・数回以上針を刺して注入が必要

エタノール注入療法は他の治療法と併用して使われることも多くあり、とくにラジオ波焼灼療法では治療しきれない場合に用いられます。がんが3cm以内で、3個以内の場合に適用されますが、エタノールに過敏に反応する体質の方はこの治療は受けられません。

また、針を何度も刺してくり返し治療をおこなうことが多いです。痛みを伴うため、次回以降の治療には抵抗を感じる方もいます。

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