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がんの転移と転移性肺腫瘍
同じ肺にできるがんでも、他の部位に発生したがんが転移した場合には、「転移性肺腫瘍」と呼ばれます。これは肺がんとは違う扱いをしています。
全身のどこにできたがんでも肺に転移する可能性はありますが、とくに肺への転移が多いのは、腎臓がん、乳がん、骨肉種、甲状腺乳頭がんなどがあります。
肺への転移は、血液やリンパの流れによって起こります。肺の肺胞にはたくさんの毛細血管がはりめぐらされており、流れにのってきたがん細胞がひっかかりやすくなって病巣をつくりやすくなっています。転移性肺腫瘍が血流の豊富な肺の下葉にできやすい理由もこのためです。
肺がんと転移性肺腫瘍の違い
転移性肺腫瘍は、「肺にできたがん」という点では原発性の肺がんと同じですが、性質が少し異なっています。まずは、治療に合っている抗がん剤の種類や放射線への感受性が異なっています。
また、肺がんは1つの病巣が大きくなっていく傾向がありますが、転移性肺腫瘍は複数の病巣が同じように発生していきます。
転移性肺腫瘍の治療法
転移性肺腫瘍の場合は、他の臓器にも発生している可能性があるので、まずは全身をくまなく調べます。それから治療方針を決定していくことになります。治療には化学療法を用いたり、放射線療法などがあります。
原発性肺がんの手術は、肺葉を切除したり、リンパ節の郭清などがありますが、転移性肺腫瘍の場合は、病巣の部分を切除するというものがほとんどです。
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