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お酒に強い人・弱い人は何が違うのか
生まれつきの肝臓の酵素が関係
飲み会にいくと、ずっとお酒を飲んでいてもあまり酔わない人がいれば、一滴でも口に入れてしまうと気分が悪くなったりする人もいます。お酒が飲めない人からすれば、どんどん飲める人は羨ましいものですね。
みなさんは自分のお酒の適量を知っていますか？実は、お酒に強いか弱いかどうかは、遺伝的に生まれつき持っている肝臓の酵素の働きが大きく影響しています。
私たちが飲んだアルコールは、そのほとんどが肝臓に運ばれて分解・処理されます。
まず肝臓のADH（アルコール脱水素酵素）の働きでアセトアルデヒドに分解されます。このアセトアルデヒドは大変強力な毒素で、赤面、吐き気、頭痛、頻脈などの不快な症状を引き起こします。
さらに、アセトアルデヒドは、ALDH（アセトアルデヒド脱水素酵素）の作用で無害な酢酸に変わります。酢酸は全身の組織に運ばれて、最終的には炭酸ガスと水に分解されます。
このALDHという酵素には、血中のアセトアルデヒドが高濃度にならないと働かない１型と、低濃度でも働く２型があります。そして日本人の約４０％の人は、２型の働きが弱い「低活性型」です。このタイプの人は、少量のお酒を飲んだだけでも、すぐに顔が赤くなって悪酔いしやすくなります。
さらに、約５％の人は全くない「不活性型」であるとされ、全くお酒が飲めない人だといわれています。
したがって、このようなタイプの人は少量の酒でも気分が悪くなってしまいますから、無理に飲むことはやめましょう。なお、欧米人は２型のALDHを必ず持っているため、日本人よりお酒は強いといえます。
その他の要因
肝臓の酵素の他には、次のような要因があると考えられています。
・性別・・・一般的に、女性は男性よりもお酒に弱いと考えられています。女性はアルコールを分解する酵素の働きが男性より低く、腸からのアルコールの吸収量も多いことがあげられます。体内の水分量が男性よりも少ないことも理由です。
・年齢差・・・高齢者の場合、若い人に比べて体内の水分量が少ないため、お酒に弱いと考えられています。
・体格の差・・・大柄の人が一般的に肝臓も大きいため、お酒に強いとされています。（ただし、小柄な人でも大酒飲みだったり、大柄な人でも飲むとすぐに赤くなる人もいます。）
エタノール・パッチテストで自分の体質を知ろう
自分がお酒に強いか弱いのかを判定する方法として「エタノール・パッチテスト」があります。お酒の適量を知ることができるので試してみるとよいでしょう。
【注意点】
・お酒を飲んでいない状態で行う。
・安静時に行う。
・貼った方の手を締め付けない。
方法
１．消毒用アルコール（70％エタノール）をガーゼか絆創膏に浸す。
２．上腕の内側、ワキの間などの皮膚が柔らかいところに貼る。
３．約5分経過したあとにはがす。
４．はがして２０秒後と５分後に皮膚の反応を見る。
２０秒後に貼った部分が赤くなっていれば「不活性型」、５分後に赤くなっていれば「低活性型」という目安になります。
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