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混合ガス療法で難聴・耳鳴りを改善
混合ガス療法の原理
聴力や平衡機能に欠かせない内耳や脳も、血液が運ぶ酸素と栄養が必要となります。しかし、血液が不足していては十分な働きができません。
内耳や脳への血流を増加させる混合ガス療法で、難聴や耳鳴り・めまいがやわらぐ例も多くあります。
通常の空気の組成は、窒素約78%、酸素約21%、二酸化炭素約0.03%となっています。一方の混合ガスの組成は、酸素約95%、二酸化炭素約5%となっています。
二酸化炭素には血管を広げる作用があることが分かっており、混合ガスを吸入することで、脳に行く血管が拡張し、脳の血流量がアップし、内耳への血流の増加や機能の改善が望めます。
混合ガス療法の方法
混合ガス療法を受ける患者さんは、ベッドに横たわってマスクをつけて吸入するだけです。通院しながら、吸入時間は原則として1回30分〜60分、1日1回おこないます。10日ほど続けて受けると、症状の改善の効果が確認されます。
患者さんによっては、入院してステロイド・ホルモンなどの薬物療法をおこなう場合もあります。
混合ガス療法は副作用の心配はありません。また、混合ガスには軽い催眠作用があるため、リラックス効果も得られます。
ただし、混合ガス療法を実施している医療機関はまだ限られています。治療を検討する場合は、医療機関に問い合わせて実施しているかどうか確認してみましょう。
生活のなかでできる血流アップ法
日常生活のなかでも、少し工夫することで血流を良くすることができます。喫煙の習慣があり、運動不足や過剰なストレスなどがある場合は、血流が悪化しがちになります。生活を見直して血流を悪化させる要因をなくしていきましょう。
- 運動する
運動することによって全身の血液循環量が増えて、脳や内耳に送り込まれる血流量も増えます。社会人の方で運動する機会が少ない場合は、スポーツクラブなどに入って体を動かす習慣をつけましょう。
- 長めに入浴する
38〜40度のぬるま湯に長くつかることで、血管が拡張して血流が改善されます。熱いと感じるお湯は避けましょう。
- 適量のお酒
アルコールには血管を拡張する作用があり、血流量のアップがのぞめます。適量なお酒は健康に良いので、楽しんで飲むようにしましょう。酒量の目安は、アルコール量換算で1日30ml程度です。
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