腹部食道がんの手術
胃の上部まで切除する
食道の下部にできる食道がんを「腹部食道がん」といいます。日本人の食道がんのなかでは、もっとも数が少ないタイプのがんになります。
一般的な腹部食道がんの手術では、左胸から腹部にかけて大きく切り開き、腹部食道と胃の上部までを切除していきます。がんが転移している可能性がある腹部リンパ節も、同時に郭清していきます。
手術の最後には、残りの胃を引き上げて、食道とつないで、新たな食べ物の通り道をつくっていきます。
手術にともなう合併症
腹部食道がんの手術は、患者さんの体を大きく切り開くため、それだけかかる負担も大きくなります。医療技術は日々向上していますが、合併症を完全に防ぐことはできません。
手術後には、どうしても傷の痛みがあらわれてきます。痛みを我慢していると深呼吸や咳払いができず、今度は肺炎を起こしてしまう可能性もあります。
咳は我慢しないようにして、痛みがひどい場合は、痛み止めの薬を使うようにしましょう。
さらに、体力や抵抗力の低下で、不整脈を起こすこともあります。術後も合併症には十分に注意して、何か気になるようなことがあればすぐに病院に連絡をしましょう。
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