頭痛以外の症状にも注意
40歳を超えた中高年の方は、血圧やコレステロールの数値が高い人も多くいます。健康診断で再検査が必要と言われた人もいるでしょう。
脳梗塞や脳出血などの病気の場合、血圧やコレステロールが深く関係しています。
ただ、脳梗塞などの病気を発症していると、ものすごい頭痛が起こると思っている人もいますが、実際には痛みはほとんどなく、違和感のようなものを感じるだけの場合があります。
脳の血管障害では、激痛の頭痛の代表として「くも膜下出血」がありますが、それ以外の病気の場合は、しびれや頭の重い感じがサインとなっています。
よって、頭痛だけにとらわれていては、病気を見逃すこともあるので注意が必要です。
血圧とコレステロールが高い人、糖尿病がある人は、動脈硬化も進みやすいので、定期的に検査を受けるようにしましょう。
お年寄りでは、軽く頭をぶつけても要注意
お年寄りの場合、自宅でタンスやテーブルに軽く頭をぶつけた程度でも、危険な状態になることがあります。
事例として、頭の痛みが続くので、病院でCT検査を受けてみたところ、脳に血腫ができていたというものがあります。これは「慢性硬膜下血腫」という病気で、硬膜とくも膜の間で出血が起こって、血腫が脳を圧迫するために起こります。
硬膜とくも膜の間にある静脈が血腫で引っ張られることによって、頭を振ると痛みが増すのが特徴です。認知症に似た症状が出ることもあります。
60歳以上の男性にみられる側頭動脈炎
60歳以上の男性にみられる病気に「側頭動脈炎」があります。微熱が続いてこめかみが痛いという場合、かぜではなくこの病気の可能性があります。
側頭動脈炎は、自分の体の組織を攻撃してしまう免疫の病気(自己免疫疾患)です。側頭だけでなく、目や脳などの血管で炎症が起こってしまうと、失明や脳梗塞などの危険があり、命にもかかわります。
治療には、手遅れになる前にステロイド剤で炎症を鎮めることが必要となります。専門医にしっかりと診断をしてもらうことが重要です。
女性に多いくも膜下出血
くも膜下出血は、40〜50歳の女性にとくに多い病気です。痛みの特徴は、これまでに経験したことのないような激しい頭痛です。バットでおもいっきり殴られたような痛みと表現する人もいます。
くも膜下出血の原因は、脳の動脈にできたこぶ(動脈瘤)が、高血圧などによって破裂することにより起こります。
致死率が高く、もっとも怖い病気のひとつです。治療には手術でこぶを取り除いていくことが必要です。
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