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リンパ浮腫とはどのような病気か

がんの進行状況によっては、転移した病巣を摘出するために手術でリンパ節を切除することがあります。また、放射線療法で、照射を受けた部分のリンパ節がダメージを受けてしまうことがあります。

 

このため、リンパ管の流れが悪くなってリンパ液が下半身にたまると、むくみとなって外部にあらわれてきます。これを「リンパ浮腫」といいます。

 

リンパ浮腫の原因については、いま説明したように、子宮がんや乳がんなどの術後に多くみられる、リンパ管の圧迫や狭窄で起こる二次性と、原因がはっきりしていない先天性の一次性があります。

 

日本のリンパ浮腫患者の約半数は子宮がんの治療後によるもので、約4分の1の患者は乳がんの治療後と考えられています。

 

リンパ浮腫の症状

 

一般的に、足や踵、外陰部にむくみが起こります。片側だけにみられることが多いですが、まれに両足に起こることもあります。

 

自覚症状には、太ももの付け根が重く感じる、歩きにくくなる、外陰部がはれるなどがあります。外傷や感染で急激に症状が進行すると、皮膚の重圧感やしびれなどを感じることがあります。

 

ただし、すべての患者に症状が出るほどのリンパ浮腫が起こるわけではありません。手術でリンパ節を郭清しても、体内で自然にリンパの流れが再生されるためです。

 

ケアと予防が大切

 

リンパ浮腫は、適切なケアをしないとどんどん状況が悪化する特徴をもっています。また、改善するまでにも時間がかかります。直接命にかかわるような病気ではありませんが、精神的ダメージも大きくなって、生活に支障が出ることがあります。

 

リンパ浮腫にならないためには、日常生活から予防するための試みが必要となります。マッサージ、スキンケア、運動療法などについては別のページで紹介しています。

 

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リンパ浮腫とは/原因と症状関連エントリー

日常生活の注意点
子宮がんの手術や治療が終わって退院しても、体調が元に戻るまでには2ヵ月以上かかることがあります。日常生活を送る上での注意点を紹介しています。
リンパ浮腫のケア(スキンケア・運動療法)
リンパ浮腫を予防するためには、日常生活でマッサージやスキンケアなどを行うことが大切です。リンパの流れは、自分で改善させることができるのです。
リンパ浮腫の圧迫療法
弾性包帯や弾性ストッキングを着用してリンパ浮腫を治療していくのが圧迫療法です。専門医や看護師の指導を受けながら、自分に合った方法で実践していきましょう。
リンパドレナージュでむくみを改善
リンパ浮腫の予防策として、リンパ液の流れをマッサージで改善する方法が「リンパドレナージュ」です。むくみとりやヒーリングの効果があります。
蜂窩織炎(ほうかしきえん)の症状と予防法
リンパ浮腫の合併症として、細菌感染による足の炎症があります。これは「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」と呼ばれます。赤い発疹や発熱などの症状があらわれます。
排尿障害とその対処法
子宮がんの手術後に起こることが多い後遺症が排尿障害です。残尿感、排尿時の痛み、頻尿、尿もれなどの症状があります。感染して膀胱炎になる場合もあります。
排便障害(便秘)と解消法
子宮を取り除いた後に多い後遺症に、排便障害があります。便秘をはじめ、便失禁、腸閉塞、血便などの症状が出ることがあります。とくに便秘の解消法について解説しています。