その検査、本当に必要ですか?
病院に行くと医師からは「とりあえずCT検査をしましょう」「念のためMRI検査もしておきましょう」と検査をすすめられることがあります。患者さんからみれば「必要な検査なんだから仕方ない」と考えるのがふつうで、医師の指示には従うしかありません。
日本人は検査が大好きなところもありますから、とりあえず紹介された検査をすべて受けることで安心できるのかもしれません。しかし、なかには必要のない検査を過剰に受けさせるよくない医者も存在します。どうしてこんなに検査をすすめてくるのでしょうか?
検査が多いほど病院が儲かる
病院では検査をすると、検査料とそれぞれの検査ごとに診断料が入ります。また、最近では臨床検査の多くを院外に外注することが多いですが、この場合は検査料のほかに手数料を上乗せして患者さんに請求することができます。
このため、検査をすればするほど病院は利益が出るしくみになっているのです。診察をして薬を出すことでも利益はありますが、それだけでは大きくならないので、さまざまな検査を受けさせています。
病院側も高価な医療機器の元を取るために必死です。とくに最新設備の整った病院では、検査の回数が多くなったり、検査費用が高くなりがちです。
患者さんの体を考えて、念のために検査を受けさせることはもちろんありますが、本来ならば必要のない検査を受けさせているケースもあることを頭の隅に入れておくとよいでしょう。
医療訴訟への備えで検査を受けさせる場合もある
昔はお医者さんの言うことは絶対で、患者側の地位はとても低く、何か起こった場合でも泣き寝入りすることが多くありました。最近になってようやく患者側も意見を述べる機会が増えてきており、医療ミスが疑われるようなケースでは裁判も起こされています。
医療訴訟においては、「必要な検査をしなかったから」という理由で訴えられることはありますが、「必要のない検査をした」「過剰に検査を受けさせた」という理由で訴えられることはまずありません。
そこで医師は、訴えられないための防衛手段として、過剰に検査を受けさせることがあります。患者さんには何かが起こったときに医療訴訟を起こす権利がありますが、悲しいことにそれが医師を追い詰めている側面もあります。
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