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気づかない間に肝障害は進行しています
肝臓がんには自覚症状なしの記事でも書いていますが、肝臓がんには前ぶれとなるような症状がないために、急に発病してしまったかに思えます。肝臓は再生能力をもっている臓器なので、少しの傷や炎症などは自然に修復が可能です。
しかし、症状はあらわれませんが、何度も炎症を繰り返すことにより肝臓にもダメージが溜まり再生能力が追いついていかない状態になります。すると、細胞に線維というものが増えて結節化を起こしたり、突然変異でがんになったりするのです。
ひとむかし前は、過去に輸血を受けた方が知らないうちに肝炎に感染していたというニュースも大きく取り上げられました。ウイルスによって肝臓に炎症が起きると、肝細胞がどんどん傷ついていきます。それを気づかずに放置して治療が遅れると、肝炎が慢性化し、やがては肝硬変、肝臓がんへと変化していくのです。
肝臓病の進行
○B型肝炎、C型肝炎
B型肝炎は急性が主であり、慢性化はあまり見られません。母子感染の一部がウイルスに対する免疫反応が起きて肝炎が持続します。C型肝炎の場合、症状は軽いですが、半数以上は慢性化していきます。
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○慢性肝炎
肝炎が数ヶ月間治らないままでいると慢性化を起こします。症状がほとんどないので、知らない間に肝硬変へと進行してしまいます。
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○肝硬変
B型慢性肝炎の方は約3割、C型慢性肝炎の方は約4割の確率で肝硬変へと移行します。肝炎による障害と再生をくり返すことにより、肝臓の血流も悪くなります。
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○肝臓がん
B型肝炎では約3割、C型肝炎による肝硬変では半数以上が肝臓がんへと進行します。肝細胞に突然変異が起こることにより、がん化していきます。また、発病率は慢性肝炎の長さに比例し、ウイルスの感染から数十年後のことになります。
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肝障害の進行と症状関連エントリー
- 肝臓がんには初期症状なし
- 肝臓がんには、初期症状や自覚症状といったものがほとんどありません。進行した後の症状や、肝臓病の検査で気づくことが大半です。
- 肝臓がんの原因は肝炎ウイルス
- がんの発生の原因は、食生活の乱れや運動不足、タバコなどが挙げられますが、肝臓がんの場合はほとんどが肝炎ウイルスになります。感染経路も合わせて知っておきましょう。
- 肝臓の特徴と再生能力
- 肝臓は大きな臓器であり、再生能力があるため傷がついても修復することができます。血流も多く、胃腸や胆のうとも連携しています。
- 多発しやすい肝臓がん
- 肝臓がんの特徴の1つに、小さなかたまりが複数できやすいというものがあります。早期の段階でも多発するので注意です。
- 原発性と転移性の肝臓がんの違い
- 肝臓がんは、原発性か転移性かによってその性質は大きく異なります。一般に肝臓がんと呼ばれているのは、原発性肝細胞がんになります。
- 肝臓がんの再発率は3割
- 肝臓がんは再発しやすいという特徴があり、一度治療をしても安心はできません。長期的な経過をみていく必要があります。
- 血液検査で肝機能を調べる
- 血液には、肝臓から排出されたさまざまな物質が含まれています。検査をして成分を調べてみると、肝機能の状態、がんの有無などが分かります。
- 肝臓がんの発見と検査方法
- 肝臓がんの状態を知るには、超音波、CT検査などの画像診断をおこなっていきます。検査方法によって、それぞれ長所や短所があります。
- 腹腔鏡検査と針生検
- 画像診断よりもさらに詳しい診断ができるのが、「腹腔鏡検査」や「針生検」です。肝臓の中身を直接みて、がんの判断をおこなっていきます。