血管が広がることが原因
片頭痛の脈拍に合わせて起こるズキンズキンとする痛みは、こめかみの血管が拡張しているためです。こめかみの付近の血管には、椎骨動脈、外頸動脈、内頸動脈、総頸動脈などがあり、これらが片頭痛に関係しています。
血管の拡張にはセロトニンが関係
頭痛が起こる前には、血液中には血小板から放出されたセロトニンが増えており、これによって血管が一度収縮します。
痛み物質が発生すると、セロトニンは血管の外に出されます。その結果、収縮していた血管は反動で元の大きさよりも広がって、血管の周囲にある神経を引っ張ります。これが痛みの発生となるのです。
片頭痛のきっかけとなる要素
血管が拡張されるには個人差がありますが、さまざまな誘因が関係してきます。とくに生活習慣が乱れて、不規則な生活を送っている人は要注意です。
- 睡眠不足、生活リズムの乱れ
自律神経に影響し、血管の収縮・拡張のリズムが乱れて頭痛が起こる。
- 朝寝坊、睡眠のとりすぎ
自律神経が過度にリラックスすると、血管が拡張しやすくなります。寝すぎると、とくに頭痛が起こりやすくなることがあります。
- アルコール、その他の食品
お酒(アルコール)は血管を拡張させます。また、人によっては、チョコレート、チーズ、炭酸水などで誘発されるという報告もあります。
- 激しい運動
激しい運動による心拍数の上昇により、血管が拡張します。とくに暑い日の運動には注意します。
- 緊張状態からの解放
ストレスから解放されたとき、大きな仕事が終わったときなど、緊張状態から抜け出した際に、自律神経の緊張がゆるんで血管を拡張させます。
- 熱いお風呂、サウナ
熱すぎるお風呂に入ると、体温調節のために血管が拡張されます。無理をしてサウナに入り続けるのも体に良くありません。
- 季節の影響
暖かくなる春先から夏にかけて、体温調節が働くために血管が拡張しやすくなります。
- 人ごみ
雑踏や人ごみでは、脳が酸素不足になり、酸素を多くとり入れようとするために血管が拡張します。
- 月経
女性の片頭痛は、月経の前後に起こることも多くなります。ホルモンバランスの崩れが影響していると考えられています。
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