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原因の99%は「ヒトパピローマウイルス」

最近の20代の若い女性に急増している子宮頸がんですが、その原因の99%は「ヒトパピローマウイルス(以下HPV)」というウイルスの感染によるものです。これはセックスなどの性交渉によって感染します。

 

ただ、HPV自体は、足の裏にできるいぼの原因にもなるありふれたウイルスです。性交渉の経験のある健康な女性の約3割は、HPVをふつうに保有しているといわれています。

 

HPVには100種類以上の型があることが分かっていますが、そのなかの一部のタイプが異形成(子宮頸がんになる前の病変)に関係しています。これらは「高リスク型」と呼ばれており、16型、18型、33型など13種類が指摘されています。

 

このウイルスをもっている男性とセックスすることで、高リスク型のHPVに感染することがあります。ただし、HPV感染者すべてが子宮頸がんを発症するわけではありません。90%は免疫の作用で排除されます。

 

免疫機能がうまく働かず、ウイルスが排除されずに感染が持続された場合に、その1〜3割に子宮頸部に異形成が起こります。そして、さらにその1割以下が子宮頸がんへと発展してしまいます。
(発がん性HPV感染者から子宮頸がんを発症するのは1%未満と考えられています。)

 

発がん性HPV感染から子宮頸がんの発症までには、通常5年〜数十年かかるといわれています。(なかには急激に進行する事例もみられます。)

 

子宮頸がんは、一度でもセックスの経験のある女性ならば、誰でも発症する可能性があると言えます。しかも、初期には自覚症状がほとんどみられません。したがって、子宮がん検診で早い段階で発見することが大切です。

 

異形成の段階について

 

正常ともがんともいえない状態を異形成といいます。ほとんどの場合は自然に消失されますが、ごくまれに一部ががん化することがあります。異形成は3つの段階に分けられています。

  • 軽度異形成・・・癌に進展する可能性は5%以下で、様子見の段階です。
  • 中等度異形成・・・要注意の段階です。治療をはじめる場合があります。
  • 高度異形成・・・15〜20%が癌に進展します。治療をしなければなりません。

 

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