ピークフローの標準値と比較する
ピークフロー値は治療の参考になる
ピークフロー値を測定して、ぜんそく日誌に毎日記録しておくと、少しずつ数値が変化していくのが分かってきます。数値の変動で、自分のぜんそくや気管支の状態を客観的にみることが可能になります。
他にも、使用中の薬や体調などが変わったときに、ピークフロー値がどのように変化していたかを知ることができ、自覚症状がない早い段階で、発作を未然に防ぐこともできるようになります。
病院の医師にピークフロー値を見せれば、口で説明するよりも便利ですし、より適切なぜんそく治療を受けることができるようになります。
ただ、ピークフロー値の測定は、日本ではまだまだ定着していません。ぜんそくが重症である人は知っている場合も多いですが、軽度のぜんそくをもっている人は知らない場合がほとんどでしょう。
ぜんそくの自己管理のためにも、ピークフローはぜひとも利用してみましょう。
危険度を示す3つのゾーン
成人の場合、発作の予測には「ゾーン管理システム」を利用するとよいでしょう。これは、発作の危険度を信号の色にならって
- グリーンゾーン(安心領域)
- イエローゾーン(注意領域)
- レッドゾーン(危険領域)
の3つで分類しているものです。基準値と比較して、発作の危険度や受診の対処の指針が把握できるようになります。
・「基準値」とは?
年齢、性別、身長によって割り出した標準の数値のことです。これと比較することで自分の気道の状態を判定することができます。
基準値の80%以下であるイエローゾーンになると、発作に対する注意が必要になってきます。ゼイゼイといった咳が出て、睡眠に支障をきたすこともあります。薬の量を増やすなどして、治療を強化しましょう。
基準値の60%以下のレッドゾーンになると、いつ発作が起こってもおかしくないような危険な状態になります。いつでも発作に備えられるように、薬を準備しておきましょう。外来を受診することをおすすめします。
基準値の80%以上のグリーンゾーンの範囲内ならば、ひとまずは良好な状態です。日常生活や睡眠にも影響はありません。ただし、数値の変動の仕方によっては安心はできません。大切なのは、数値が下がったときの対処法をよく知っておくことでしょう。
なお、ピークフロー値の標準値などは以下のHPを参考にすると良いでしょう。
■環境再生保全機構HP - ぜん息などの情報館 - ピークフローを測りましょう
URL http://www.erca.go.jp/asthma2/asthma/adult/peakflow.html
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