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患者が自宅の生活に戻る準備をする

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だいたいの退院時期が決まったら、家族は医師や医療スタッフから退院後の生活の仕方についての指導を受けます。その内容を元にして、患者さんが自宅での生活に戻る準備を始めましょう。

 

患者さんは病気の発症前と比べて、運動機能がいくつか損なわれている可能性があります。自宅に戻っても自分で日常生活に必要な動作ができないことがあります。

 

そこで、日常動作の自立度を示す「ADL評価」から、どういった介助やリハビリが必要になるのかを考えていきます。ADLはactivities of daily livingの略で、日常生活動作を指します。

 

日常生活動作(ADL)の評価

 

食事 食べ物を細かくするなどの工夫が必要か。食事の際の介助が必要か
整容 洗顔、歯みがき、整髪、ひげそりなどに介助が必要か
入浴 浴室内の移動、シャワーを浴びる、浴槽につかる、体を洗うなどの動作に介助が必要か
着替え ファスナーやボタンなどの扱い、衣服や靴を脱ぐときに介助が必要か
トイレ 失禁の有無。トイレでの排尿や排便、便器への移乗、あと始末などに介助が必要か
移乗 ベッドやいす、車いすなどへの移乗に介助が必要か。座った姿勢を保つことができるか
歩行 歩行に介助や杖、装具などが必要か。歩行器や車いすが必要な場合、操作ができるか
階段昇降 階段の昇り降りに介助や見守りが必要か

 

家族は、患者さんが暮らしやすいように、介護用品を揃えたり、住宅を改修するなどして環境を整えてあげましょう。また、退院後に必要になる介護・介助の方法を学んでおくことも必要です。

 

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