大発作の症状と対処法
大発作の症状
大発作とは、激しい咳や呼吸困難で横になれず、苦しみが続いて会話や日常生活が困難な状態のことをいいます。はじめは軽症でも、急激に悪化することがあるので要注意です。
症状がすすんで重篤(じゅうとく)になると、自分で動くことはほぼ不可能です。会話もまったくできず、気管支の状態を測るピークフロー値も測定できなくなります。
酸素不足によりチアノーゼが起こると、唇や手足は紫色になります。痰が乾燥して呼吸が止まり、意識を失う場合もあります。乳幼児では、苦しさからはげしく暴れたり、泣き叫ぶなどひどく興奮・錯乱した状態になります。
■成人(16歳以上)
・呼吸の状態・・・苦しくて横になれない。気道が塞がって、咳や喘鳴がなくなる。
・ピークフロー値・・・基準値の60%未満(レッドゾーン)
・動作・・・動いたり、歩くことができない。安静状態でも呼吸が苦しい。
・発作時の様子・・・食事を取れない。睡眠が困難。会話がとぎれとぎれになる。など
■小児(2〜15歳)
・呼吸の状態・・・咳、喘鳴がはげしい。鼻をピクピクさせて呼吸する。息をしたときにみぞおちが大きくへこむ
・ピークフロー値・・・基準値の30%未満(レッドゾーン)、吸入後は基準値の50%未満
・動作・・・動いたり、歩くことができない。安静状態でも呼吸が苦しい。
・発作時の様子・・・食事を取れない。睡眠が困難。会話がとぎれとぎれになる。など
■乳幼児(2歳未満)
・呼吸の状態・・・咳、喘鳴がはげしい。鼻をピクピクさせて呼吸する。息をしたときにみぞおちが大きくへこむ
・ピークフロー値・・・基準値の30%未満(レッドゾーン)、吸入後は基準値の50%未満
・動作・・・動いたり、歩くことができない。安静状態でも呼吸が苦しい。
・発作時の様子・・・泣き叫んで暴れる、眠れない、嘔吐する。など
薬の使用と救急機関への迅速な連絡
大発作は一刻をあらそう事態になります。発作が起きたらすぐに行動するようにしましょう。
すぐにβ2刺激薬を吸入して、病院に向かいましょう。成人の場合は、受診前に経口ステロイド薬のプレドニンを服用すると、救急の可能性が高まります。
チアノーゼを起こしているときや意識レベルが低い場合は、ただちに救急車を呼びます。子どもや乳幼児の場合、治療は基本的に入院して行われます。
病院での治療は、基本的に中発作のものと同じで、
- 気管支拡張薬の吸入
- 気管支拡張薬の静脈点滴・注射
- ステロイド薬の静脈点滴・注射
- 酸素吸入
などが行われています。ただし、薬の量を増やしたりすることになります。
病院到着時に心配停止や呼吸停止などが確認されたときは、ICU(集中治療室)での治療が行われます。
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