まずは発作の程度の把握を
毎日ぜんそくの予防や治療を続けている人でも、どうしても発作が起こってしまうことがあります。起こってしまった発作に対しては、まずは発作の程度をきちんと把握することが大切です。
ただし、ひとことに発作といっても、喘鳴が聞こえるだけの軽いものから、呼吸困難になるほど重症な場合もあり、さまざまです。
早めに症状を落ち着かせるためにも、呼吸の状態、いつもの発作との違い、日常生活にどれくらいの支障があるのかなどを冷静にみていきましょう。
発作が起こったときのチェック項目
発作が起こったときには、以下のような項目を重点的にチェックしていきましょう。意識を失っていたり、チアノーゼ(呼吸機能が低下して血液酸素濃度が下がるために、皮膚や唇が紫色になること)がない限りは、慌てずに落ち着いてみていきましょう。
- 呼吸の状態
どのような呼吸をしているか、呼吸数、横になれるかどうか。会話ができる状態なのか。
- 意識状態
意識ははっきりしているかどうか。意識がもうろうとしてくると、顔や唇が青白くなることがあります。
- ピークフロー値
ピークフロー値が低いほど、気管支や呼吸の状態が悪くなっています。標準値と比較することで、客観的にみることができます。
- 歩行などの動作
歩行できる状態であるか。発作が重くなると、歩行も困難になります。
- 日常生活への支障
立つ、食事する、家事をするなどの動作を無理なくこなせるかどうか。子どもの場合は、遊んでいる状態を観察することで分かります。
遅発型反応による発作に注意する
アトピー型ぜんそくの場合、1回の発作で2回目の発作の波が起こるというパターンもあります。
アレルゲンが気管支に侵入すると、最初の発作が起こりますが(即時型反応)、3時間〜6時間ほどたつと再度発作が起こるというものです(遅発型反応)。
非アトピー型ぜんそくでは、即時型、遅発型反応は起こりません。発作が起こるだけになります。自分の発作のパターンを知っておくことも、予防・対策を立てるうえで重要です。
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