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手術後数日〜2週間は要注意

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脳血管攣縮(れんしゅく)とは

脳血管れん縮は、脳の血管が細くなるという合併症で、くも膜下出血の手術後数日から2週間以内に起こる可能性があります。

 

脳血管れん縮が発生する仕組みはまだよく分かっていませんが、くも膜下腔への出血が引き金となって、もれ出した血液が血管を刺激することによるものと考えられています。

 

脳血管れん縮は、脳の表面だけでなく、脳の内部を走っている血管にも起こることがあります。血管が細くなると、血流量が不足することとなり(虚血状態)、意識の低下、片方の手足の麻痺、言語障害(失語症)などの症状があらわれてきます。

 

さらに悪化すると、血流が完全に止まって、脳梗塞と同じような状態にまで陥ることもあります。合併症としては、消化管出血が起こったり、尿路感染症、敗血症、褥瘡(床ずれ)が起こり、死亡するケースも見られます。

 

最近では、くも膜下出血の治療後に、すぐに脳血管れん縮の予防処置をおこなうケースも増えてきています。

 

脳血管れん縮の予防と治療

 

どういう場合に血管れん縮が起こるのか、また、どのくらいの頻度で起こるのかについては、まだよくわかっていません。そのため、脳動脈瘤の手術が成功しても、2週間は慎重に経過を観察していかなければなりません。

 

ただし予防法・治療法は一応あり、薬物療法と脳槽洗浄法の2つが検討されます。

 

薬物療法

血圧を上げる薬や血漿製剤などを使って、脳の血流量を増やす治療がおこなわれます。また、血管拡張薬を点滴して血管を広げることもあります。

 

脳槽洗浄法

脳の中にある空間(脳室)に2本の管を送り込んで、髄液中にたまった血液を取り除く方法です。

 

一方の管から血液を溶かす血栓溶解薬を送り込んで、もう一方の管から血液の混ざった髄液を吸い出します。吸い出した液体が、血液の混ざらない透明な状態になるまで続けます。治療後、個人差はありますが、3〜4日ほどで管を外せます。

 

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脳血管れん縮の予防と治療関連エントリー

再発と合併症予防が目的
くも膜下出血は、2度目の発作による再出血がもっとも危険とされています。治療の目的も、再出血を防ぐために行われます。
くも膜下出血のクリッピング手術
クリッピング手術は、くも膜下出血の代表的な治療法です。動脈瘤の根元をクリップでつまんで、血流を止めていきます。
くも膜下出血の動脈瘤塞栓術(コイル塞栓術)
動脈瘤塞栓術は、頭は開かずにカテーテルを動脈内に送り込んで、コブの中をコイルでふさぐという治療法です。血管内治療とも呼ばれています。
トラッピング法やラッピング法などの治療法
その他の治療法には、いろいろな方法を組み合わせたり、ラッピング法でコブを包むというものもあります。動脈瘤に対応した治療をおこないます。
水頭症の手術・治療
くも膜下出血の治療後には、正常圧水頭症が起こることがあります。程度がひどい場合には手術で治療をすることになります。
手術中に脳動脈瘤が破裂してしまったらどうなる?
手術中に脳動脈瘤が破れてしまったらどうなるのか患者さんは気になると思います。このような場合、医師の経験と技術によって、なんとか血流を遮断することがもとめられます。