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水頭症の手術・治療

くも膜下出血の後に起こる水頭症

 

水頭症とは、脳の中の脳室でつくられる髄液が、何らかの原因で過剰となり、脳を圧迫する状態の病気のことをいいます。

 

脳出血で起こる水頭症は急性水頭症といわれますが、くも膜下出血の後に起こる水頭症は「正常圧水頭症」という名称になります。一時的な対処ではコントロールが難しく、程度が重い場合には手術が必要になります。

 

くも膜下出血が起こると、髄液の循環が妨げられて、髄液が過剰となり脳室が拡張します。頭蓋内圧は正常であっても、脳室が脳を圧迫することになるため、歩行障害や認知障害などの症状が起こります。

 

くも膜下出血を起こした人のうち、約20〜30%の人に水頭症がみられます。

 

正常圧水頭症の治療

 

認知障害、歩行障害などの症状がある場合には、手術をして治療をおこなう必要があります。脳内にある髄液を抜いていくために、「シャント術(短絡術)」という、髄液をおなか(腹腔内)に逃がす通り道をつくる治療がおこなわれます。

 

その方法は、手術をおこなって、脳室と腹腔をつなぐ管を皮膚の下に埋め込んで、髄液を腹腔で吸収させるというものです。管は、退院後もずっと体内に入れたままである場合がほとんどになります。

 

他には、腰と腹腔をつないで、髄液を腹腔に送るという方法もあります。

 

正常圧水頭症の治療後は、日常生活に復帰することができます。適度な運動やスポーツも、体内にある管に違和感を感じない程度ならほぼ自由におこなうことができます。

 

ほかの病気の際に手術を受けるようなことになった場合には、担当医にくも膜下出血の治療について説明しておきましょう。

 

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