食事療法の必要性
腎臓病患者にとっては、毎日食べている食事の献立やメニューを、腎臓の症状に合わせて考えていくことが重要となります。
不摂生な食生活から体内に入るたんぱく質、塩分、カリウム、リンなどの栄養成分によって、腎臓の機能は悪化します。腎臓の負担を少しでも軽くし、機能を回復して長期間使っていくには、食事療法が必要となります。
以前までは、患者の食事は自由食でもよいのではないかという意見もみられていましたが、良い状態を長期間維持していくためには、適切な栄養管理をしていかなければなりません。十分な栄養を摂取することと、食事を自由にすることは同じではないのです。
日本透析医学会の調査による慢性透析患者の死亡原因をみてみると、依然として心不全、脳血管障害、心筋梗塞、カリウム中毒など、食事と深く関わっているとみられる死亡原因が上位を占めています。
これらは適切な食事療法を行っていれば、助かったケースもいたと考えられます。
食事で治療する、ということになんとなく違和感を感じる人もいるかもしれませんが、たんぱく質やリンなどの摂取を制限すると、腎機能の悪化を遅くすることができるのです。
近年では、糖尿病性腎症を原疾患とする透析患者も大きく増加しています。このような現状では、食事療法の重要性はまずます注目されるでしょう。
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