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脳梗塞は脳血管が詰まる病気

脳梗塞とは、脳に栄養や酸素を与えている血管が詰まったり、狭くなったりして起こる病気です。血流がとだえてしまうと、詰まった部分から先の脳細胞が壊死(えし)して、運動・言語・感覚にさまざまな障害があらわれてきます。

 

血流がとだえて、壊死した細胞が溶けたような状態になることから、以前までは脳軟化症と呼ばれることがありました。

 

脳梗塞は、発症の仕方によって以下の3つのタイプにわけられます。

 

  • アテローム血栓性脳梗塞・・・血管の壁に沈着したアテロームによって血管が狭くなり、アテロームを覆う膜が傷つくと、そこに血小板が集まって血栓が形成される。また、前ぶれの症状である「TIA(一過性脳虚血発作)」がよくみられる。
  • ラクナ梗塞・・・高血圧などにより脳の細い血管が詰まることによって起こる。症状は比較的軽く、梗塞が起こっても症状が現れない「無症候性脳梗塞」もある。
  • 心原性脳塞栓症・・・心臓でつくられた血栓が脳に血管に詰まることによって起こる。この血栓は大きくて溶けにくいため、重症化しやすい。

 

脳細胞の壊死について・・・壊死というのは、細胞やその集合体などがなんらかのダメージを受けて死んでしまうことをいいます。原因となっているものを取り除いても、壊死した部分は二度と元に戻ることはありません。脳細胞の場合は、3〜4分ほどの虚血状態で壊死になるとされています。

 

脳梗塞は男性に多い病気

 

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厚生労働省が1998年から3年にわたって行った「脳梗塞急性期医療の実態に関する研究」によると、脳梗塞は圧倒的に男性に多い病気であることがわかりました。また、以下のようなことが明らかにされています。

 

脳梗塞は男性に多い

脳梗塞を発症した人の内訳は、男性:61.3%、女性38.7%という結果が出ています。

 

男性の方が若いうちから発症する

発症した年齢の平均は、男性:68.7歳、女性:73.6歳で、男性の方が若いうちから発症しやすいことがわかっています。

 

最大の原因は高血圧

脳梗塞を起こした人の多くに共通している危険因子が高血圧です。全体の6割以上の人は、血圧が高い状態でした。その他の危険因子には、糖尿病、不整脈(心室細動)、喫煙、脂質異常症などがあります。

 

自宅での発症が多い

発症した場所については、自宅が79%でもっとも多いことがわかっています。外出中は4.5%、職場が4%となっています。

 

日中の活動時の発症が多い

日中の活動時の発症が最も多く、44%に達しています。次いで安静時34%、就寝時13%となっています。

 

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脳梗塞は脳の血管が詰まる病気関連エントリー

脳梗塞の前ぶれであるTIA(一過性脳虚血発作)を見逃さないで
脳梗塞の場合は、本格的な発作の前兆となる症状が見られることがあります。これはTIA(一過性脳虚血発作)と呼ばれ、とくにアテローム血栓性脳梗塞で多く起こることがわかっています。体の異変に気づいたらすぐに病院に行きましょう。
脳梗塞の原因/危険因子
脳梗塞の危険因子(原因)には、高血圧をはじめとして、糖尿病、高脂血症、肥満、喫煙、飲酒などがあります。生活習慣病に気をつけましょう。
脳梗塞の診断、検査の流れ
脳梗塞の疑いで病院に搬送されると、症状を引き起こした原因を鑑別するための検査が行われます。脳梗塞の診断には、CT検査やMRI検査が行われます。
アテローム血栓性脳梗塞の原因と症状
脳梗塞のひとつであるアテローム血栓性脳梗塞について、その原因、症状などを紹介しています。血管が詰まった部位によって異なる症状があらわれます。
ラクナ梗塞の原因と症状
ラクナ梗塞は、脳の細い血管に起きた動脈硬化が原因の脳梗塞です。1回の発作の予後は良好ですが、複数の箇所に起きると認知症の原因にもなります。
心原性脳塞栓症の原因と症状
心原性脳塞栓症の原因や症状について解説しています。脳梗塞のなかでは最も重症になりやすく、運動マヒや感覚障害、意識障害などの症状が出ます。