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ラクナ梗塞の原因、症状

以前まで日本で多かったラクナ梗塞

 

ラクナ梗塞とは、脳のごく細い血管に起きた動脈硬化が原因となって発症する小さな脳梗塞です。ラクナとは、ラテン語で「小さい孔」「小さい空洞」を意味しています。

 

脳の血管は、太い血管から細い血管へと枝分かれしていますが、その細い動脈である「穿通枝(せんつうし)」に、大きさが1.5cm以下の小さな梗塞ができたものをラクナ梗塞といいます。大きさが1.5cmを超える梗塞はラクナ梗塞とはいいません。

 

以前までは、ラクナ梗塞は、アテローム血栓性脳梗塞とともに「脳血栓」と呼ばれていました。

 

かつては日本で圧倒的に多かったのがラクナ梗塞でした。しかし、現在では欧米と同じようにアテローム血栓性脳梗塞が多くなっています。

 

認知症の原因となる場合も

 

ラクナ梗塞の原因は、脳の内部を走っている細い動脈が詰まったり、壊死して血流が悪くなるものです。その最大の引き金となっているのが高血圧です。高血圧以外の危険因子としては、加齢、喫煙、糖尿病などの生活習慣病などがあげられます。

 

小さな梗塞であるため、脳梗塞の中では最も症状は軽症です。また、きわめて病巣が小さい梗塞では、自覚症状がまったくありません。これは「無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)」と呼ばれています。

 

ラクナ梗塞が脳の複数個所に発生し、少しずつ症状が進行していく場合は「多発性脳梗塞」と呼ばれます。このようなケースでは、手足や顔面のしびれ、軽いマヒ、歩行障害、言語障害、嚥下障害などの症状がみられます。また、認知症の原因となることもあります。

 

発症しやすい時間帯は、安静時で睡眠時に多くみられます。ただし、いつでも発症する可能性があるため注意しなければなりません。

 

治療は、原因となっている血圧のコントロールが基本となります。血栓を予防するために、血小板の働きを抑制する効果のある抗血小板薬(アスピリンなど)を使用することもあります。

 

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ラクナ梗塞の原因と症状関連エントリー

脳梗塞は脳の血管が詰まる病気
脳梗塞は、脳の血管が詰まることによって起きる病気です。「ラクナ梗塞」「アテローム血栓性脳梗塞」「心原性脳塞栓症」の3つの種類があります。脳梗塞の患者は男性に多いことがわかっています。
脳梗塞の前ぶれであるTIA(一過性脳虚血発作)を見逃さないで
脳梗塞の場合は、本格的な発作の前兆となる症状が見られることがあります。これはTIA(一過性脳虚血発作)と呼ばれ、とくにアテローム血栓性脳梗塞で多く起こることがわかっています。体の異変に気づいたらすぐに病院に行きましょう。
脳梗塞の原因/危険因子
脳梗塞の危険因子(原因)には、高血圧をはじめとして、糖尿病、高脂血症、肥満、喫煙、飲酒などがあります。生活習慣病に気をつけましょう。
脳梗塞の診断、検査の流れ
脳梗塞の疑いで病院に搬送されると、症状を引き起こした原因を鑑別するための検査が行われます。脳梗塞の診断には、CT検査やMRI検査が行われます。
アテローム血栓性脳梗塞の原因と症状
脳梗塞のひとつであるアテローム血栓性脳梗塞について、その原因、症状などを紹介しています。血管が詰まった部位によって異なる症状があらわれます。
心原性脳塞栓症の原因と症状
心原性脳塞栓症の原因や症状について解説しています。脳梗塞のなかでは最も重症になりやすく、運動マヒや感覚障害、意識障害などの症状が出ます。