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脳梗塞の原因/危険因子
脳梗塞は、脳のなかの血管が詰まってしまうことで起きる病気ですが、血液や血管に負荷をかけてしまう要因はさまざまです。とくに生活習慣病には注意しておきましょう。
1.高血圧
高血圧は、脳卒中の危険因子であり、脳梗塞にとっても最大の原因となっています。高血圧と脳梗塞には直線的な比例関係があり、血圧が高い人ほど脳梗塞の発症率が高くなります。血圧が低い方が脳梗塞は起こりやすいと誤解している人もいるので気をつけましょう。
正常血圧の範囲内でも、血圧が高めの人より低い人のほうが、脳梗塞は起こりにくいことが明らかになっています。
2.糖尿病
糖尿病は、動脈硬化を促進させる働きのあるブドウ糖が血液のなかにたまってしまう病気です。高血圧に次ぐ第2の危険因子であり、脳梗塞が起こる危険性を2〜3倍も高めてしまいます。
境界域糖尿病や耐糖能異常などの糖尿病予備軍も、正常な人に比べると脳梗塞の発症率が高くなります。
3.高脂血症
高脂血症は、血液中の脂質が異常に多い状態をいい、心筋梗塞の危険因子であることはよく知られています。最近の研究によって、脳梗塞の原因にもなっていることがわかってきました。
総コレステロールが240mg/dl以上か、HDL(善玉コレステロール)が40mg/dl未満の場合は、脳梗塞が発症しやすくなるとされています。
4.心室細動
血栓ができやすくなる心室細動は、脳梗塞(特に脳塞栓症)の発症のリスクを4〜5倍高くするとされます。高齢者に多い病気です。
5.肥満
最近では、肥満も脳梗塞の危険因子になることが注目されるようになっています。肥満そのものが危険因子になっている場合や、内臓に脂肪が多く蓄積したタイプの肥満である腹部内臓型肥満も引き金となります。
肥満になると、高血圧や糖尿病、高脂血症なども合併しやすくなり、さまざまな病気の発症にも関係してきます。
6.喫煙
喫煙は、肺がんの危険因子としてよく知られていますが、脳梗塞の発症のリスクも高めます。とくに、1日にたばこを20本以上吸う人は、脳梗塞のリスクが約2倍高いという報告もあります。禁煙することが大切です。
7.飲酒
欧米の研究では、少量の飲酒は脳梗塞の発症を低くさせますが、大量では発症率が増大するという報告があるようです。お酒は適量なら健康にとってプラスであり、とくにワインは脳梗塞の発症率を低下させる効果があるといわれています。
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