腎臓病とはどのような病気なのか

腎臓病は生活習慣病

血液や血管の病気に影響されやすい

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腎臓はこぶしほどの大きさの臓器で、体の左右2つにあります。体内の老廃物や有害物質、余分な水分を尿として体の外に排出する働きをもっています。

 

また、体液のバランスを調整する役割もあります。

 

腎臓病については、あまり知られてはいませんが、生活習慣病のひとつであるという側面があります。

 

生活習慣病は、ひと昔前には成人病と呼ばれていた病気で、食生活の乱れや運動不足、ストレスなどが原因で肥満や動脈硬化、高血圧などが引き起こされます。

 

生活習慣病の代表的な病気には、がん、糖尿病、肝臓病、腎臓病、脳梗塞、心筋梗塞などがあります。免疫力が落ちてくる中高年になると、とくに発症しやすくなります。

 

また、腎臓には毛細血管のかたまりである糸球体(しきゅうたい)が多く存在します。したがって、血中のコレステロール値が高くなったり、ブドウ糖が過剰になる糖尿病などの血液・血管の病気にかかると、腎臓にも大きな影響を与えてしまいます。

 

糖尿病の合併症になりやすい

 

日本での糖尿病の患者数は、年々増え続けています。2002年に行った厚生労働省の調査によると、糖尿病患者と糖尿病予備軍を合わせると、約1600万人ほどいるという結果が出ています。

 

糖尿病がおそろしいのはその合併症です。病気が進行してダメージを受けた臓器が発症すると、腎臓病をはじめとして、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、糖尿病網膜症、糖尿病腎症などが発症する可能性があります。腎臓病の患者数は、糖尿病の増加とともに増え続けています。

 

腎臓病は症状があらわれにくい

 

腎臓病のひとつの特徴として、静かに進行するため初期症状に気づきにくいことがあげられます。むくみや血圧の上昇などの症状がみられたときには、すでに末期まで病状が進行しているというケースも珍しくありません。

 

その背景には、腎臓(肝臓もそうですが)の予備能力が高いことがあります。自覚症状は病状がかなり悪化しないとあらわれません。自覚症状には、尿の色、尿の量の変化、尿の回数などがありますが、これらをあてにしていては手遅れになってしまいます。

 

腎臓病を早期発見するためには、定期的に尿検査や血液検査が必要になります。健康診断には積極的に参加していきましょう。

 

 
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腎臓病とはどのような病気なのか関連エントリー

腎臓の働きとは
腎臓は、体の中にある老廃物を尿として排泄し、血液中の水分や体液のバランスを整える重要な働きをしています。腎臓の機能が弱ってくると、さまざまな腎臓病になってしまいます。
腎臓病の自覚症状
腎臓病の自覚症状として、尿の色の変化、体のむくみ、高血圧などの症状を紹介しています。気づきにくい症状もあるので注意しましょう。
腎臓病の早期発見には検尿と血圧測定
腎臓病を早期に発見するためには、定期的に検査して異常をいち早く見つけることが大切です。腎臓病の検査には、尿検査と血圧測定があります。
腎臓病の予防のためにできること
腎臓病は生活習慣病のひとつなので、高血圧にならないように適度な運動をして、肥満を予防することが大切です・。お酒やタバコも控えめにしましょう。
血圧を家庭で測って腎臓病を予防しよう
高血圧は腎機能を悪化させる大きな原因となっています。血圧を正確に測るためには、医療機関よりも家庭でリラックスしているときに行うのがおすすめです。
尿毒症の症状と治療法
腎不全が進行して腎機能が低下すると、尿毒症になるおそれがあります。人工透析の普及で生存率は高まりましたが、さまざまな症状をまねくため危険な状態となります。
尿の異常は腎臓病のサインかも
腎臓のはたらきなどが障害されると、尿に影響が出てきます。腎臓の危険なサインの第一は尿の異常に現れます。いつもと違う尿が出たら、放置してはいけません。
病気のサインが現れたら腎臓内科や泌尿器科を受診する
尿の色や臭い、泡立ちなどの異常に気付いたときには、腎臓内科などで腎臓病の検査を受けるようにしましょう。かかりつけ医に相談する方法もあります。
膀胱炎を起こすと腎臓病になるの?
気になる膀胱炎と腎臓病の関係について解説しています。とくに女性の場合、男性に比べて尿道が短いため、膀胱炎を起こしやすくなることに注意しなければなりません。