尿毒症の症状と治療法

危険な尿毒症

尿毒症とは

 

尿毒症は、腎機能が著しく低下して、さまざまな老廃物や尿毒物が体内にたまることによる症候群のことをいいます。心臓、消化器、脳神経などのはたらきに障害が起こります。

 

また、骨髄の造血機能を低下させるので貧血にもなります。尿毒症に伴う貧血は、腎性貧血(じんせいひんけつ)と呼ばれます。

 

尿毒症を放置しておくと、数日から数ヶ月で死に至ってしまう危険な状態となります。

 

尿毒症の自覚症状

 

尿毒症の自覚症状には、次のようなものがあります。

  • 顔や下肢がむくむ
  • 皮膚がかゆくなる
  • 貧血により顔色が青白くなる
  • 頭痛、めまい、倦怠感、眠気、動悸、息切れ、呼吸困難などの全身症状があらわれる
  • 食欲不振、吐き気、下痢、腹痛などの消化器症状があらわれる
  • 視力が低下する
  • 皮膚、鼻血などの出血がみられる
  • 尿の色が薄くなる

 

他には、免疫不全の状態になって感染しやすくなったり、高インスリン血症、性機能障害、成長障害、甲状腺ホルモンの異常、肺水腫、尿毒症性心膜炎などを引き起こします。

 

以上のような症状は、すべての患者さんに同じようにあらわれるというものではありません。尿毒症になった原因やその病態などによってさまざまです。

 

尿毒症の治療

 

かつては、いちど尿毒症にかかると、健康の回復は絶望的であると考えられていました。しかし、医療技術が進んだ現在では、血液透析や、腎臓移植によって生存率も上がってくるようになりました。

 

入院すると、安静を保ちながら食塩・カリウム・リンなどの制限を行って、低たんぱく食の食事療法をすすめていきます。

 

専門医の治療をしっかり受けていれば、健康な人と同じように日常生活を送れるようになっています。尿毒症を見事に克服して元気に社会復帰している人も大勢います。

 

 
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腎臓の働きとは
腎臓は、体の中にある老廃物を尿として排泄し、血液中の水分や体液のバランスを整える重要な働きをしています。腎臓の機能が弱ってくると、さまざまな腎臓病になってしまいます。
腎臓病とはどのような病気なのか
腎臓病という言葉は知っていても、実際にどんな病気なのか知らない人は多くいます。生活習慣病のひとつであることを自覚しましょう。
腎臓病の自覚症状
腎臓病の自覚症状として、尿の色の変化、体のむくみ、高血圧などの症状を紹介しています。気づきにくい症状もあるので注意しましょう。
腎臓病の早期発見には検尿と血圧測定
腎臓病を早期に発見するためには、定期的に検査して異常をいち早く見つけることが大切です。腎臓病の検査には、尿検査と血圧測定があります。
腎臓病の予防のためにできること
腎臓病は生活習慣病のひとつなので、高血圧にならないように適度な運動をして、肥満を予防することが大切です・。お酒やタバコも控えめにしましょう。
血圧を家庭で測って腎臓病を予防しよう
高血圧は腎機能を悪化させる大きな原因となっています。血圧を正確に測るためには、医療機関よりも家庭でリラックスしているときに行うのがおすすめです。
尿の異常は腎臓病のサインかも
腎臓のはたらきなどが障害されると、尿に影響が出てきます。腎臓の危険なサインの第一は尿の異常に現れます。いつもと違う尿が出たら、放置してはいけません。
病気のサインが現れたら腎臓内科や泌尿器科を受診する
尿の色や臭い、泡立ちなどの異常に気付いたときには、腎臓内科などで腎臓病の検査を受けるようにしましょう。かかりつけ医に相談する方法もあります。
膀胱炎を起こすと腎臓病になるの?
気になる膀胱炎と腎臓病の関係について解説しています。とくに女性の場合、男性に比べて尿道が短いため、膀胱炎を起こしやすくなることに注意しなければなりません。