腎臓病の自覚症状

腎臓病にはどのような症状があるの?

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腎臓病は初期の段階はほとんど症状が現れません。自覚症状が出てきたときは、病状がかなり悪化している可能性があります。気づきやすいのは、尿の異常浮腫(むくみ)の2つです。

 

尿のにごり

腎臓に障害があらわれると、尿がにごって見えることがあります。

 

血尿

尿に血液(赤血球)がまじるとにごってみえます。見た目はふつうでも、顕微鏡で調べると赤血球が見つかる場合があります。(潜血)

 

膿尿

尿に白血球がまじると白くにごって見えます。膀胱炎にかかったときにもみられます。

 

尿の量の異常

健康な成人が1日に排泄する尿の量は、1000〜1500mlです。しかし、腎臓病が末期になると、尿の量が400ml以下になったり、2500ml以上になったりします。

 

むくみ

腎臓の機能が低下してくると、むくみが生じやすくなります。これは、体液が血管の外の細胞間質という場所に蓄積するためです。むくみがあらわれやすい体の部位は以下になります。

 

朝、起きたときに、目のまわりがむくみやすくなります。

 

足・手

むくみが出ているすねや足の甲などの皮膚を強く押すと、指をあてた部分がへこんでしばらくもどらなくなります。横になっていると足のむくみはとれますが、これはむくみが治ったのではなく、水分が他の部分に移っただけです。また、手にむくみがあらわれると、指が太くなって指輪が抜けなくなります。

 

陰部

むくみが背中や腰にまであらわれるようになると、陰嚢などにむくみが出ることがあります。

 

内臓

むくみは内臓にもあらわれます。心臓の周囲、肝臓、肺、胃や腸にあらわれます。とくに、肺に起こると、肺浮腫になって呼吸困難になる危険性があります。

 

高血圧

腎臓病になると水分や塩分の排出がうまく行われなくなるので、高血圧になります。高血圧になると、腎臓への負担が高まり、腎臓の機能がさらに低下することになります。

 

痛みと発熱

腎臓病では、痛みがあらわれることはほとんどありません。ただし、急性腎盂(じんう)炎、多発性嚢胞(のうほう)腎、急性間質性腎炎などの場合には痛みが生じることがあります。発熱は、急性腎盂炎のように感染が生じると起こります。

 

※自覚症状だけでは病名を完全に判断することはできません。例えば、吐き気がするという症状は、胃腸の病気のほかに、脳や心臓の異常からくるものである可能性があります。決して自己診断はせずに、医師の診察を受けるようにしましょう。

 

 
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腎臓の働きとは
腎臓は、体の中にある老廃物を尿として排泄し、血液中の水分や体液のバランスを整える重要な働きをしています。腎臓の機能が弱ってくると、さまざまな腎臓病になってしまいます。
腎臓病とはどのような病気なのか
腎臓病という言葉は知っていても、実際にどんな病気なのか知らない人は多くいます。生活習慣病のひとつであることを自覚しましょう。
腎臓病の早期発見には検尿と血圧測定
腎臓病を早期に発見するためには、定期的に検査して異常をいち早く見つけることが大切です。腎臓病の検査には、尿検査と血圧測定があります。
腎臓病の予防のためにできること
腎臓病は生活習慣病のひとつなので、高血圧にならないように適度な運動をして、肥満を予防することが大切です・。お酒やタバコも控えめにしましょう。
血圧を家庭で測って腎臓病を予防しよう
高血圧は腎機能を悪化させる大きな原因となっています。血圧を正確に測るためには、医療機関よりも家庭でリラックスしているときに行うのがおすすめです。
尿毒症の症状と治療法
腎不全が進行して腎機能が低下すると、尿毒症になるおそれがあります。人工透析の普及で生存率は高まりましたが、さまざまな症状をまねくため危険な状態となります。
尿の異常は腎臓病のサインかも
腎臓のはたらきなどが障害されると、尿に影響が出てきます。腎臓の危険なサインの第一は尿の異常に現れます。いつもと違う尿が出たら、放置してはいけません。
病気のサインが現れたら腎臓内科や泌尿器科を受診する
尿の色や臭い、泡立ちなどの異常に気付いたときには、腎臓内科などで腎臓病の検査を受けるようにしましょう。かかりつけ医に相談する方法もあります。
膀胱炎を起こすと腎臓病になるの?
気になる膀胱炎と腎臓病の関係について解説しています。とくに女性の場合、男性に比べて尿道が短いため、膀胱炎を起こしやすくなることに注意しなければなりません。