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症状、意識障害の程度の確認
診察で状態を調べる
脳出血の発作が疑われる場合には、脳の状態を調べて、どこに出血が起こっているのか、体のどの部分に異変が生じているのかなどを調べていきます。
医療機関に運ばれると、医師はまず患者さんの診察を行います。診察では、
- 発作の起こった状況
- 症状の程度
- 持病や既往歴
などを患者本人、付き添いの家族から聞いたりします。他には、
- 意識・感覚障害の程度
- 瞳孔の開き具合
- マヒの程度
を確認していきます。
発作からの時間がたてばたつほど、脳へかかる負担も大きくなり、後から発生する後遺症の程度にも影響が出てしまいます。そのため、診察や検査はすばやく対応していきます。
意識障害の程度の目安
意識障害の程度によって、治療法が変わり、手術するかどうかも検討されていきます。意識障害の目安は以下の通りです。「U-30」などと表記されます。
T:刺激しなくても覚醒している状態
1:意識はだいたいあるが、はっきりとしていない
2:場所・人・時間などが分からない(見当識障害)
3:自分の名前、生年月日がいえない
U:刺激をすると覚醒する。ただし、刺激を止めると意識がない状態
10:呼びかけると目を開く
20:体を大きく揺すったり、大きな声で話しかけると目を開く
30:刺激をくり返して、大きな呼びかけをすると目を開く
V:刺激してもまったく覚醒しない状態
100:刺激に対して、払うような動作をする
200:刺激に対して、少し手足を動かす
300:刺激にもまったく反応しない
全身の状態を調べる
脳の検査
- CT検査
- MRA検査
- 血管造影検査
脳出血の発作が疑われるときには、CT検査で出血量をはかったり、カテーテルを使った血管造影検査などがおこなわれる場合があります。
心肺機能の検査
- 心電図検査
- 胸部エックス線検査
- 血液ガス分圧検査
肺の働きに異常がないのかをチェックしていきます。また、発作の影響で、不整脈などが起こる場合があるため、血液中の酸素の量を調べます。
全身の状態のチェック
- 血液検査
血液検査では、血液の健康状態や、肝機能・腎機能の状態、感染症の有無などを調べていきます。
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- 高齢者に多い脳血管障害として「脳アミロイド血管症」というものがあります。確立した予防法は見つかっていないので要注意です。
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- 脳出血の手術を行う前には、さまざまな要素を考慮して慎重に検討していきます。手術が患者さんのメリットになるかを考えていきます。
- 脳出血の手術療法
- 脳出血の手術には、開頭する方法と、切開せずに血腫を吸い出す方法があります。どちらを選ぶかは、患者さんの体力の状態によって決められます。
- 脳出血の薬物療法
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- 脳出血にみられる後遺症
- 脳出血の後遺症には、けいれんやマヒが見られます。しかし、うつ状態や性格の変化などの外から分かりにくい部分にも後遺症が出てくるので注意が必要です。
- 脳卒中のリハビリテーション
- 脳卒中のリハビリは状態や時期に合わせて内容や目的が異なっています。退院しても終わりではなく、自宅で回復した機能を維持することになります。