スポンサード リンク


手術のメリットを考える

脳出血,くも膜下出血,症状,治療,前兆

 

脳出血の手術では、さまざまな方法で血腫を取り除いていきます。確実性が高い治療法ですが、患者さんにかかる負担も大きい為に、体力に不安がある場合は慎重に検討していきます。

 

手術を行う際は、明確に目的を設定します。目的は大きく2つあり、「予後」と「救命」を目安にしていきます。

 

発作がごく軽く、意識がはっきりしている場合は、薬物治療でも十分な治療効果を期待できます。負担の大きな手術をするメリットはあまりありません。

 

発作が中等度で、意識状態がやや悪い場合は、手術で血腫を取り除いていきます。手術の目的の1つである「予後」に当てはまり、その後の経過を改善することができるためです。リハビリテーションにより早く取りかかれ、回復も早くなります。

 

発作が重症で、まったく意識のない場合、血腫をそのままにしておいては命にかかわります。患者さんの「救命」を目的として、手術で血腫を取り除いていきます。このような場合は、マヒなどの症状は改善されないことが多いです。

 

患者さんに個別の条件

 

手術が向いているような場合でも、それぞれの患者さんの健康状態、脳出血の原因、病状などの個別の条件も考慮していきます。

 

持病や健康状態は?

 

まずは、患者さんに手術が受けられるだけの体力があるかどうかを検討します。また、心臓・腎臓の病気、糖尿病などの生活習慣病の持病があるかどうかも調べます。状態によっては、手術の方法も限られてきます。

 

高血圧が原因かそうでないか?

 

高血圧性脳出血では、手術(薬物)治療がおこなわれます。それ以外の、脳血管の異常などによる場合は、手術で血腫の除去や異常な血管を取り去らなくてはなりません。

 

患者さんの意識状態は?

 

手術は、意識のはっきりしている人よりも、意識が混濁している人にすすめられています。意識障害が発生している場合も手術を検討していきます。

 

脳出血の部位は?

 

手術の対象となっている脳出血の部位は、被殻出血、小脳出血、皮質下出血になります。それ以外の部位で発生した場合は、原則として手術はおこなわれません。また、出血量も1つの目安となっています。

 

スポンサード リンク

脳出血の手術の目安と検討関連エントリー

脳出血の症状、意識障害の程度の確認
脳出血の治療方針を決定するために、患者さんの症状や意識障害の程度など、診察や検査をして詳しく調べていきます。
高血圧以外の脳出血の原因
脳出血の最大の原因は高血圧ですが、ここではそれ以外の要因について解説しています。血管の異常が引き金になっているケースも多くあります。
脳アミロイド血管症とは
高齢者に多い脳血管障害として「脳アミロイド血管症」というものがあります。確立した予防法は見つかっていないので要注意です。
脳出血の手術療法
脳出血の手術には、開頭する方法と、切開せずに血腫を吸い出す方法があります。どちらを選ぶかは、患者さんの体力の状態によって決められます。
脳出血の薬物療法
薬物療法では、状態に合わせてさまざまな薬を使っていきます。出血を止める薬、血圧を下げる薬、脳のむくみをとる薬などが主になります。
脳出血にみられる後遺症
脳出血の後遺症には、けいれんやマヒが見られます。しかし、うつ状態や性格の変化などの外から分かりにくい部分にも後遺症が出てくるので注意が必要です。
脳卒中のリハビリテーション
脳卒中のリハビリは状態や時期に合わせて内容や目的が異なっています。退院しても終わりではなく、自宅で回復した機能を維持することになります。