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脳出血の手術療法
切開して血腫を取り除く方法
頭蓋を切開する手術を「開頭手術」といいます。開頭して、手術用の顕微鏡を使い、脳を圧迫している血腫を取り除いていきます。
- 開頭手術のメリット 出血中でもおこなうことができる
手術中には、細い血管から出血することがよくありますが、開頭手術ならすぐに止血処置ができます。
- 開頭手術のデメリット 身体的負担が大きい
患者さんにかかる身体的な負担がかなり大きくなります。全身麻酔で、長時間の手術に耐えるだけの体力がなければ受けることができません。
【開頭手術の流れ】
●手術
切開部分の髪をそって、血腫を取り除いていきます。傷跡は、後から生えてくる髪で隠すことができるので、それほどは気になりません。
↓ 1週間〜10日
●抜糸
切開した部分は。骨を元通りにしてから皮膚を縫合していきます。抜糸は、傷跡の回復具合をみていきます。
↓ 2〜4週間
●退院
患者さんの状態が安定したら、無事に退院することができます。必要に応じて、リハビリテーションも受けていきます。
血腫を吸い出す方法
開頭手術が難しい場合には、切開しないで、小さな孔をあけて管を送り込んで、血腫を吸い出す「吸引術」もあります。
- 吸引術のメリット 負担が小さい
身体的な負担が軽いので、体力が低下した患者さんでも治療が受けられます。
- 吸引術のデメリット 止血を確認してからでないと治療が行えない
吸引術は止血処置ができないために、出血が完全に止まっていることを確認した患者さんでないと、治療をおこなうことができません。
【吸引術の流れ】
●吸引術
局部麻酔をして、管を通すために、2cmほど皮膚を切開します。頭はフレームで固定し、吸引管を送り込んで、血腫を吸い取ります。かかる時間は、約1時間程度です。
↓ 2〜3週間
●退院
傷口が回復すれば、抜糸していきます。患者さんの状態が安定すれば退院できます。
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