遺伝の可能性について
父親がIgA腎症を発症して、その後腎不全になりました。息子である私にも遺伝するのではないでしょうか?
日本ではIgA腎症の患者が非常に多いのですが、初期段階ではほとんど症状がないため、腎機能がかなり低下しないと発見されるケースも少なくありません。
ご質問のIgA腎症の遺伝性についてですが、現在のところは、遺伝との明確な関係は指摘されていません。
ただし、まれに家族内で発病することはわかっています。このため、原因となっている免疫グロブリンの異常に、遺伝的な要因があると考える人もいます。
腎臓病のなかで遺伝と強く関係しているのは、糖尿病性腎症です。その原因となっている糖尿病が、体質的な遺伝とも深い関係があるのはよく知られています。
ただ、日常生活をしっかり管理していれば、あまり遺伝を気にする必要はないでしょう。肥満の予防、血圧の管理、適度な運動、感染症対策などに気をつければ、予防は十分可能です。
年に一度の健康診断も受けましょう。
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