腎不全にともなう皮膚のかゆみ、痛みについて
腎不全が進行すると皮膚のかゆみや背中の痛みとなって現れますか?
腎不全の方は、皮膚のかゆみ(皮膚掻痒症)を訴える人が多くいます。
その原因は、腎機能が低下することで老廃物が体に溜まり、血液中にリンやカルシウム、副甲状腺ホルモンが多くなるためと考えられています。
とくに透析を受けている方は、水分制限などで皮膚細胞の水分量が減少し、角質の水分保持能力が低下してしまいます。これが肌荒れを引き起こして、刺激に過敏に反応しかゆみを強く感じてしまうのです。
一方で腎臓病ではなく別の要因である場合もあります。加齢にともなって増えてくる「皮脂欠乏性湿疹」という湿疹の一種で、皮膚の脂が減ることで乾燥し、バリアが壊れてかゆみが起こります。
引っかくと皮膚が黒ずんで、湿疹になります。
対策としては、入浴後に保湿クリームを塗るか、副腎皮質ステロイドの軟膏を塗るなどの方法があります。
背中の痛みと腎臓病の関係ですが、腎臓に感染症を起こしたときを除いて痛みはあまり見られません。多くの場合は、筋肉痛や腰椎の痛みであることがほとんどです。
ただ自己判断はせずに病院でしっかり検査を受けましょう。
ツイート
スポンサードリンク
Q.腎不全になると皮膚のかゆみや背中に痛みが出てくる?関連エントリー
- Q.腎臓病は遺伝しますか?
- 腎臓病のなかには遺伝性のものもあり、家族内で発病する場合もあります。糖尿病性腎症などがあります。
- Q.子供が腎臓の病気で退院。学校生活で注意させることは?
- 子供が腎臓病を発症していた場合は、学校生活で運動制限が必要になります。再発することもあるので、保護者は気を配りましょう。
- Q.性生活は腎臓に悪いですか?
- 腎臓病の方でも、通常の範囲内なら性生活を特に規制する必要はありません。ただし、腎機能が極端に低下している人は、控えるように指導されます。
- Q.機能しなくなった腎臓は体内に残しても問題ない?
- 機能が低下した腎臓でも、わずかに働いている可能性がある場合は、摘出せずに体内に残します。ただし、癌が発生する場合もあるので、定期検査でチェックしましょう。
- Q.透析治療の患者でも旅行は大丈夫ですか?
- 透析療法を受けていても、病状が安定していれば、国内・海外旅行も可能です。旅先で透析施設があるかどうか調べておくことが重要です。
- Q.腎生検をすすめられたのですが、痛みなどはありませんか?
- 腎生検は腎臓に針を刺して検査するという方法から、恐怖心を抱く患者さんも多いようです。ただ、麻酔をするので痛みはなく、出血もごく軽くで済みます。
- Q.腎臓が悪いと妊娠・出産は難しいですか?
- 妊娠中は体のバランスも変化します。妊娠中は尿たんぱくが出やすくなるので注意しましょう。腎臓病のステージによって経過を見ていきます。
- Q.CKDですがインフルエンザの予防接種を受けても大丈夫?
- 感染症を予防するために、腎臓病の患者さんもワクチンの接種をしておきましょう。インフルエンザワクチンのほか、女性は子宮頸がんワクチンを受けておくのが望ましいです。
- Q.別の病気の手術で腎機能が低下してしまうことはある?
- 腎臓病患者さんに別の病気が見つかり、手術を受けることになっても、腎機能を損ねてしまうトラブルを心配する必要はありません。細心の注意を払って手術計画を立てます。
- Q.腎不全になると水分の摂取量に制限はありますか?
- 腎機能が低下してくると水分の制限が必要になるので、料理も工夫しなければなりません。ただし、脱水も悪影響を及ぼすので、うまくコントロールする必要があります。
- Q.CKDですが血圧が下がりすぎて心配です・・・
- 血圧が下がりすぎると、立ちくらみで転倒したり、車の運転が怖くなります。逆に上がりすぎる方もいますが、薬を調節していきましょう。
- Q.腎臓病だとお酒はダメ?
- 腎臓が悪い人でお酒を飲む機会が多い人でも、適量を守れば問題ありません。禁酒まではいかないのでほどほどに楽しみましょう。
- Q.CKDになると人工透析や腎移植しか方法は残されていないのですか?
- 慢性腎不全になると、確かに人工透析や腎移植が治療法となります。しかし、透析導入までには時間があるので、その期間で腎機能を保つ方法を検討します。