CAPDによる合併症
CAPDに直接関連した合併症には、以下のようなものがあります。
このうち、腹膜炎、出口部感染、皮下トンネル感染については、患者さん本人が気づくことが診断につながります。
- 腹膜炎
- 出口部感染
- 皮下トンネル感染
- カテーテル機能不全
- 腹膜機能不全
- 胸水貯留
感染に関しては、緑膿菌や薬剤耐性菌などにより治療が困難となる場合があります。感染巣の進展度も考慮していきます。
CAPD腹膜炎の特徴と対処法
腹膜炎の診断は容易で、症状は比較的軽く予後は良好ですが、まれに治るのが難しい場合もあります。
原因は腎不全でからだの抵抗力が低下したことによるもので、起炎菌などによる感染症になります。
腹膜炎には、多くの場合で抗生物質による治療法が有効となります。他には、水分の管理、栄養の補充、高血糖への対策が必要になります。清潔に保つために、カテーテルの入れ替えも重要です。
ツイート
スポンサードリンク
CAPDの合併症関連エントリー
- 人工透析の現状と目的
- 現在、腎不全で透析治療を受けている人は、全国に28万人以上います。人工透析の方法は、血液透析と腹膜透析の2つがあります。
- 日本では血液透析が生涯治療
- 血液透析の方法について、その原理を解説しています。透析治療のなかでも、血液透析を受けている人は圧倒的に多くなっています。
- ブラッドアクセスの合併症
- 血液透析によるブラッドアクセスの合併症には、全身性のものと局所性のものに分けられます。とくに、感染症の予防対策が必要となります。
- 身体への負担が少ないCAPD(腹膜透析)
- CAPDとは腹膜透析のことです。透析液の交換の回数がかかりますが、血液透析よりも身体への負担が少ないというメリットがあります。通院も月に1回程度ですみます。
- CAPDの特性と実施可能な体制
- CAPD療法の優れた点と、CAPDを実施するために必要な設備や体制について紹介しています。患者自身が自ら透析を行うため、管理体制が重要となります。
- CAPD治療の患者適応のめやす
- CAPD治療の成果を上げるためには、患者の状態や家族の同意、心理面などのさまざまな事項を評価して決定していかなければなりません。CAPDを行ってはならない症例についても紹介。
- 透析液の組成に関連した合併症
- 透析液の性状や組成に関連した副作用、合併症を紹介しています。透析療法の遂行のためには、合併症の予防が課題となっています。
- 人工透析の合併症・感染症
- 透析患者は、人工透析の合併症や感染症についての知識を持つことも必要です。心不全、脳血管障害、骨の異常にはとくに注意です。
- 在宅透析のメリット・デメリット
- 患者さんが家庭で自分の手によって透析を行う「在宅透析」も普及してきています。在宅透析の長所・短所について紹介しています。
- 透析導入後の水分コントロールについて
- 腎不全で透析に入ると、自分で水分管理をしていく必要があります。病気になる以前はほとんど気にしていなくても、透析導入後は水分コントロールが不可欠です。
- 透析者向けの塩分コントロール法
- 食事の塩分コントロールについて紹介しています。透析をはじめたばかりの人向けに、比較的実践しやすい内容を載せています。
- 透析者がおさえておきたい8つの数値項目
- 透析者は病院から検査データをもらいますが、項目が多すぎて何を見たらよいのかわからないと思います。ここではとくに重要な8つの数値項目を紹介しています。長生きするための指標にしましょう。
- 長生きの透析者ほどよく食べ、よく運動している
- 透析歴が長い人は、病気にかかっていない人よりも食事の管理がきちんとできている人が多く、運動量も多い傾向があります。自分の健康と向き合うチャンスと前向きに捉えています。
- 終末期の人工透析 見送りや中止が広がる
- 腎不全になった患者さんに対して行われる人工透析ですが、高齢者に対しては体に大きな負担もかかるため、透析の実施に迷うケースもあります。終末期の人工透析も、中止や見送りが増えているという結果が出ています。